タガメ 天敵。 カメムシの種類や天敵、寿命、噛むか?飛ぶか?など【生態まとめ】

タガメに天敵っているの?なぜ少なくなったの?

タガメ 天敵

屋外飼育においてはいつのまにかメダカの個体数が減っていることがあります。 水生昆虫 【 ヤゴ 】 ヤゴはトンボ目トンボ亜目とイトトンボ亜目に属する昆虫の幼虫の総称です。 日本全土に生息しています。 トンボの産卵形態は種類によって3つのタイプがあり、 水面に産卵弁をつけて水中に卵を産み落とすタイプ、 空中から水面に卵をばらまくタイプ、 水草や抽水植物等の茎内部に産み付けるタイプの3つです。 メダカの飼育環境では主に止水性のヤゴが多く見られます。 水草に紛れたり、底床に潜ったりして身を隠します。 小型水生節足動物や小魚等を捕食します。 下顎が折り畳み式になっており、その先端には鉤状の牙があり、獲物に向けて急速に伸ばして捕獲します。 活動時期には様々な成長段階のものがそれぞれに適した大きさの獲物を捕食します。 成長段階の異なる個体が複数いる場合には、 メダカは大きさを問われず捕食されます。 【 マツモムシ 】 マツモムシはカメムシ目マツモムシ科に属する昆虫の一種、またはマツモムシ科の昆虫の総称です。 ここでは前者として説明します。 日本全土の止水域に生息し、特に水草が繁茂した環境を好みます。 前脚と中脚はやや短く、後脚は遊泳脚として長く発達しています。 体色は灰黄色で黒斑があり、ビロードのような光沢をもちます。 水中では体表に空気の層を保持するため銀色に見えることがあります。 背面を下にして背泳ぎをするのが特徴です。 幼虫は飛翔能力がないため生まれた水域でのみしか生活できませんが、 成虫になると飛翔能力を得るため他の水域に移動することができます。 小型水生節足動物や小魚、水面に落下した昆虫などを捕らえ、口吻を獲物に突き刺して消化液を送り込み、体外消化をしたうえで吸汁します。 メダカは稚魚、幼魚期に捕食されることが多く、成魚であっても弱っていると捕食される危険性があります。 マツモムシが水槽にいるとメダカが落ち着きませんね。 すぐ増えますしそのせいで絶えずターゲットを追いかけている気がします。 「いつも狙われている」「いつ襲われるかわからない」という緊張感が水槽内を支配してる気がしてちょっと見ていてきついです。 【 ゲンゴロウ 】 ゲンゴロウはコウチュウ目オサムシ上科に属する水生種の総称、またはゲンゴロウ科に属するナミゲンゴロウ Cybister japonicus の標準和名です。 ここでは前者として説明します。 日本全土の止水域、小川や渓流、地下水などに生息します。 幼虫と成虫ともに空気呼吸で、尾端にある一対の気門を水面に出して呼吸します。 繁殖形態は水草に孔を開けて、そこに産卵管を差し込んで産卵をする種類が最も多く、水草などの表面に卵を付着させるもの、水面に突き出た湿った流木の表面に卵塊を産卵する種類もいます。 幼虫は細長く、終齢幼虫は成虫の体長のほぼ2倍になります。 鎌状の長く鋭い大顎を持ち、 獲物を捕獲すると同時に毒と消化液を大顎から注入して麻痺させます。 体液と体外消化した体組織を大顎の管から吸汁します。 幼虫の捕食方法は種類や環境によって異なり、待ち伏せ型と探索型と集団襲撃型の3タイプがあります。 成虫は流線型の体型で、前脚と中脚はやや短く、後脚は遊泳脚としてブラシ状の毛が生え、長く発達しています。 また、水中での呼吸用の空気を背部と翅の間にため込むことができ、その気泡に水中の酸素を取り込み、二酸化炭素を水中に排出することが可能なため、補給した酸素量よりも長い潜水が可能です。 飛翔能力は高く、他の水域に移動することが可能です。 幼虫はメダカの大きさを問わず捕食します。 成虫は幼虫とは異なり、生きたメダカを積極的に捕食することは少なく、弱ったり死んだりした個体を捕食することが多いです。 【 コオイムシ 】 コオイムシはカメムシ目コオイムシ科に属する昆虫の一種です。 日本全土の平野部から低山地の止水域、流れの緩やかな浅い水域に生息し、水草が繁茂した、日当たりのいい環境を好みます。 前脚は鎌状に発達し、鋭い口吻を持ちます。 尾端に体内外に出し入れ可能な短い呼吸管を持っており、水面に出して空気呼吸をします。 水中での呼吸用の空気を背部と翅の間にため込むことができ、その気泡に水中の酸素を取り込み、二酸化炭素を水中に排出することが可能なため、補給した酸素量よりも長い潜水が可能です。 飛翔能力があり、他の水域に移動することが可能です。 メスはオスの背部に卵を産み、オスは孵化まで背中に背負って保護します。 水中での動きはやや鈍く、 待ち伏せをして目の前を通る小型魚類、貝類、昆虫などを前脚で捕らえ、口吻を指して消化液を送り込み、体外消化をして体組織を吸汁します。 動いている獲物にしか反応せず、死体を摂食することはほとんどありません。 水生昆虫の中では同種間の争いが少なく、高密度で生活することがあります。 メダカの大きさを問わず捕食します。 【 タイコウチ 】 タイコウチはカメムシ目タイコウチ科に属する昆虫の一種です。 5cm、体色は褐色です。 北海道を除く日本全土の止水域や流れの緩やかな水域に生息しています。 尾端に長い呼吸管を持ち、これを水面に出して空気呼吸をします。 水中での動きがやや鈍く、水草、水没草本、枯死植物体に擬態して 待ち伏せをして目の前を通る小型魚類、貝類、昆虫、両生類の幼生などを前脚で捕らえ、口吻を指して消化液を送り込み、体外消化をして体組織を吸汁します。 陸上のコケなどに卵は産みつけられ、10日前後で孵化、60日前後で成虫になります。 メダカの大きさを問わず捕食します。 【 ミズカマキリ 】 ミズカマキリはカメムシ目タイコウチ科に属する昆虫の一種です。 名前の通りカマキリに形が似ますが、まったく別の仲間です。 日本全土の止水域に生息します。 他のタイコウチ科と比較して水深のある環境を好みます。 カマキリのように細長い体型をしており、鎌状の前脚と2本の体長ほどもある呼吸管が特徴です。 飛翔能力が水生カメムシ類の中で最も高く、他の水域への移動が他種より頻繁に行われます。 他の昆虫や小魚、オタマジャクシなどを捕食します。 水中での動きがやや鈍く、水草、水没草本、枯死植物体に擬態して待ち伏せをして目の前を通る小型魚類、貝類、昆虫等を前脚で捕らえ、口吻を指して消化液を送り込み、体外消化をして体組織を吸汁します。 陸上のコケなどに卵は産みつけられ、10日前後で孵化し、40日前後で成虫になります。 メダカの大きさを問わず捕食します。 【 アメンボ 】 アメンボはカメムシ目アメンボ科に属する昆虫の総称、またはアメンボ科に属するナミアメンボ Aquarius paludum の標準和名です。 ここでは前者として説明します。 棒状の体型をしています。 中脚と後脚が体長を超えるほどの長さがあります。 脚先に短い毛が密生しており、毛だけを水面につけて表面張力を利用して水面に浮かびます。 前脚は捕食のために使用し、中脚の運動で進み、後脚で舵取りをします。 飛翔能力が非常に高く、頻繁に他の水域に移動します。 水面に落ちた小型昆虫や水面直下の水生生物を捕食します。 メダカの大きさを問わず捕食しますが、潜水ができないため弱って水面を漂っている個体くらいしか捕食することができません。 【 タガメ 】 タガメはカメムシ目コオイムシ科に属する昆虫の一種です。 北海道を除く日本全土の止水域に生息しますが、局所的です。 水中での動きはやや鈍く、待ち伏せをして目の前を通る魚類、両生類、水生昆虫等、時には爬虫類や小型哺乳類を前脚で捕らえ、口吻を指して消化液を送り込み、体外消化をして体組織を吸汁します。 動いている獲物にしか反応せず、死体を摂食することはほとんどありません。 メダカは大きな個体が主に捕食されます。 両生類 【 カエル 】 カエルは無尾目(カエル目)に属する動物の総称です。 成体の頭は三角形で目が上に飛び出し、胴体は丸っこく、尾はありません。 後肢が発達しており、それを使って飛び跳ねることで敵から逃げたり、獲物を捕まえたりします。 泳いだり、潜水したりするための水掻きが指の間に発達する種類が多くいます。 幼生はオタマジャクシと呼ばれるもので、四肢がなく鰭のある尾を持ち、鰓呼吸を行ないます。 幼生は変態をして成体になると尾がなくなり四肢が生え、皮膚呼吸に大きく依存した肺呼吸になります。 水辺で陸と水中の両方で生活する半水生種が多く、他に陸上性、樹上性、水生の種類もいます。 肉食性で主に昆虫、ミミズなどを捕食します。 大きな鳴き声を上げるものが多く、求愛音、縄張り音、広告音、解除音、警戒音、危険音、雨鳴き等様々な鳴きわけをします。 メダカを捕食するカエルは主に アカガエル科の種類です。 外来種ではウシガエル、国産種ではトノサマガエル、ダルマガエル、トウキョウダルマガエル、ナゴヤダルマガエル、ツチガエル、ヌマガエルです。 これらは水生の強い半水生種で常に水辺の近くに生息し、泳力と潜水力ともに高い種類です。 また、一般的なメダカの飼育環境に適応した種類です。 その他のアカガエル科の種類は山地の冷涼な流水のある環境に生息するため、そういった環境の中やすぐ近くでメダカを飼育していない限りメダカの天敵になりにくいです。 動くものに敏感に反応し、水面近くを泳ぐメダカに陸上から飛びついて捕食します。 カエルの大きさによって狙うメダカの大きさは変わりますが、 体も動きも大きく視認しやすい成魚が主に狙われます。 その他の国産種は小型でメダカを捕食できるほどの泳ぐ能力がなく、陸上でしか捕食をしないためメダカを捕食することはありません。 その他、ペットのエサやペットとして流通しており、局所的に帰化している外来種のアフリカツメガエルも天敵になります。 完全水生であるため自然に飼育環境には入ってくることは滅多にありませんが、万が一メダカ水槽に混入した場合は大量に捕食されます。 メダカのタンクメイトとしての導入はやめましょう。 【 アカハライモリ 】 アカハライモリは有尾目イモリ科イモリ属に属する両生類の一種です。 本州、四国、九州とその周囲の島嶼の平野部や低山地に分布します。 全長は約10cmで、四肢と長い尾を持ち、背面は黒~褐色、腹面は赤地に黒斑が入ります。 全長と体色については地域差や個体差が大きく、体長15cmに達する地域集団や全身が赤単色や黒単色の個体もいます。 フグと同じテトロドトキシンという毒を持っています。 水生の強い半水生種で、主に止水域に生息し、水辺の植物の陰や水底の枯草の下に潜みます。 幼生はカエルと異なり外鰓を持ち、脚は前脚から生えてきます。 雨天時には水中生活をしている個体が上陸することがあります。 肉食性で昆虫、ミミズ、小魚、両生類の幼生を捕食します。 動くものに敏感に反応し、嗅覚が優れているため臭いにも良く反応します。 待ち伏せと探索をして獲物を捕食します。 メダカの大きさを問わず捕食します。 爬虫類 【 ヒバカリ 】 ヒバカリは有鱗目ナミヘビ科ヒバカリ属に分類される蛇です。 無毒の蛇です。 平野部や低山地の森林に生息し、水辺を好みます。 薄明薄暮性が強く、朝方と夕方、雨天の昼間に活発に活動します。 小型魚類、カエルやオタマジャクシ、ミミズなどを捕食します。 泳ぎも潜水もうまく、 水中の獲物を捕食することが可能です。 ヒバカリの大きさに関係なく メダカの大きさを問わず捕食します。 ヒバカリの活動時間にはメダカの活動は不活発であることが多いため比較的安易に捕食されます。 鳥類 【 シジュウカラ科 】 シジュウカラ科は鳥類スズメ目に属する一科です。 主な種はシジュウカラ、ヤマガラ、コガラ、ヒガラです。 日本各地の平野部や低山地の森林や市街地に生息し、 食性は雑食性で主に昆虫、果実や種子を食べます。 群れを形成する傾向があり、他種との混群を形成することもあります。 体色は頭が黒く、上面は青灰色で、下面は白です。 ヤマガラのみ下面が赤褐色をしています。 メダカ水槽を水浴び、水飲み場として利用しつつ、メダカを餌とすることがあります。 基本的には魚食性はありませんが、安易にメダカを捕食できることが分かるとメダカ水槽を餌場とすることがあります。 群れで行動するため一度にまとまった数のメダカを捕食されることがあります。 【 セキレイ属 】 セキレイ属はスズメ目セキレイ科に属する一属です。 主な種はハクセキレイ、セグロセキレイ、キセキレイです。 日本各地の平野部や低山地の水辺や市街地に生息し、 食性は雑食性で主に昆虫やミミズを食べます。 市街地に適応したものは人間の食べ残しを食べる様子が観察されています。 冬季は単独行動で、夏季はつがいで行動します。 全長は約20cmで、尾と足が長いことが特徴です。 体色は基本的には頭から肩にかけて黒く、上面は黒~灰色、下面は白~灰色です。 ハクセキレイはそれに加えて胸部が黒く、キセキレイは下面が黄色です。 一度高い所から餌場を探し、地上に降りて歩きながら捕食をしていく習性があります。 シジュウカラ科と同様にメダカ水槽を水浴び、水飲み場として利用しつつ、メダカを餌とすることがあります。 基本的には魚食性はありませんが、 安易にメダカを捕食できることが分かるとメダカ水槽を餌場とすることがあります。 【 カワセミ 】 カワセミはブッポウソウ目カワセミ科カワセミ目に属する鳥です。 日本全土の水辺に生息しています。 本州、四国、九州、南西諸島では留鳥として周年生息しており、北海道では夏季の繁殖地としてのみ生息しています。 嘴が3. 3cmと長く、頭が大きく、頸、尾、足は短いことが特徴です。 頭、頬、背中は青く、喉と耳周辺が白く、胸部と腹部と目の前後は橙色、足は赤いです。 食性は魚食、肉食性で、小魚や水生昆虫、エビやカエルなどを捕食します。 水辺の石や木の枝から獲物を探して水中に飛び込んだり、時にはホバリング(滞空飛行)して獲物を探してから飛び込んだりします。 足場は特定の石や枝を利用することがあり、その周囲は糞で白くなっていることが多いです。 魚食性が強いため、メダカの天敵となる鳥類の中では最も注意が必要な種類です。 【 カラス 】 カラスはスズメ目カラス科カラス属に属する鳥の総称です。 主な種類はハシブトガラスとハシボソガラスの2種類です。 日本全土の平野部や低山地の森林や市街地に生息しています。 体色は全身が黒の単色です。 食性は雑食性で、昆虫、鳥類の卵や雛、小動物、動物の死骸、果実、種子等を食べます。 メダカを捕食したり、遊び目的で捕えて弄んだりすることがあります。 成魚が主に狙われます。 【 サギ 】 サギはペリカン目サギ科に属する鳥の総称です。 主な種類はダイサギ、チュウサギ、コサギ、アオサギ、アマサギ、ゴイサギの6種類です。 それぞれ全長は異なり、体色はダイサギ、チュウサギ、コサギの3種は白色の単色で、アマサギは冬季のみ白色の単色、それ以外の季節は頭部、頸部、上面が橙色です。 アオサギと、ゴイサギは頭部と上面が青灰色をしています。 日本全土の水辺に生息しています。 種類や地域によって留鳥、冬鳥、夏鳥となります。 食性は肉食性で魚や両生類、爬虫類、小型哺乳類、小型鳥類を捕食します。 メダカ水槽を餌場として居付くことがあり、成魚を主に捕食します。 その他 【 ヒドラ 】 ヒドラは刺胞動物のうちヒドロ虫綱花クラゲ目ヒドラ科に属する淡水産種の総称です。 体長は約1cmで、細長い棒状の体に長い触手を持ちます。 体色は透明な褐色や赤褐色で、体内に緑藻を共生させているものは緑色となります。 体の一端には小さい足盤があり、これで基質に付着します。 繁殖は有性生殖と無性生殖が行われます。 無性生殖は出芽(親の体の特定部位に小さな個体が発生して独立)と呼ばれる方法です。 また再生能力が高く、切断されると切片それぞれが一個体に再生します。 浅い止水域の水草や石の表面に生息しています。 触手には刺胞と呼ばれる毒針があり、触手に触れた微生物などを麻痺させて捕食します。 足盤と口盤を用いてゆっくりと移動をすることができます。 ヒドラは主にミジンコ等の微生物を捕食しますが、メダカの稚魚を捕食することがあります。 そのほかイタチあたりも要注意。 春でも冬でも現れます。 時間帯は朝でも夜でも一日中行動します。 一度水槽に狙いを付けられるとしつこく毎日のようにやって来て捕食します。 また獰猛なのできちんと強いネットをしないと破られたりしますし賢いため土を掘って侵入もします。 食欲が旺盛なので被害が大きくなりがちです。 まずは 侵入防止についてです。 目の細かさにもよりますが、これによって鳥類、両生類、トンボの侵入を防ぐことができます。 さらに、 水槽に細かい網の蓋をします。 これによって防鳥ネットでは侵入を許してしまう水生昆虫や爬虫類の侵入を防ぐことができます。 特に水草の場合は常に湿った状態でなければならないため、水生昆虫やその卵、ヒドラなどが混入する可能性が高くなります。 投入前にメダカ水槽とは別の水槽でトリートメントをする必要があります。 防鳥ネットを張るには骨組みなどが必要となるため、飼育環境によっては防鳥ネットを張ることが困難な場合があります。 その場合は 猛禽類の目の色と形を模した鳥除けを利用するのが最も効果的です。 これは鳥の本能に働きかけるため最も効果があります。 CDなどの光を反射するものは単に光に驚いて逃げるだけですので安全なことが分かると慣れてしまいます。 また、花火や空砲などの音で驚かせる方法も同様に慣れてしまうと効果がなくなります。 次に 駆除についてです。 また、 鳥類の殺傷は法律により禁止されていますので、しかるべき対応をとります。 水槽をリセットすることも駆除の一つの手段です。 これ以外の時期では水ができにくいのでリセットにはあまり適さないうえに、上記の時期は水槽内に侵入する生物の活動の区切りとなるのでおすすめです。 また、水質が変わりやすい時期でもありますので急激な水質悪化を防ぐ効果もあります。 一見メダカの天敵になりえなさそうな生き物であっても、メダカや水槽内の様子に違和感があれば飼育環境や管理方法の次に疑ってみましょう。

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めだかの天敵・捕食者を知り対策をしよう!

タガメ 天敵

今では極めて珍しくなってしまったこと、魚類、両生類、爬虫類、昆虫などその鋭い爪のある前肢で何でも捕獲し餌にしてしまうことや、コオイムシ科の特徴である雄による卵の保護行動など、その特異な生態から高い人気を誇っているようです。 このタガメが私たちの周りからいなくなったのはいつの頃からだったでしょうか? ミズカマキリやタイコウチ、コオイムシなどは子供の頃、実際に捕まえて飼育することはありましたが、タガメが私の目の前に現われることはついにありませんでした。 昆虫好きの人にとって一度は飼育してみたいと思いながら手に入れにくいという事実はタガメをより魅力あるものにしているのでしょう。 しかし、わが国固有の自然を保護しようとする立場にあっては由々しき事態と言わざるを得ません。 保護する対象である生物の個体数があまりに少なくなると、全ての生息場所で保護するための大義名分がなくなり、そこにはすでに生息していないという烙印を捺されて経済的利益と様々な権益が絡んだ環境破壊は速やかに行なわれてしまう恐れが強いのです。 特にタガメはゲンゴロウのように動き回ることが殆どありませんから、生息場所においてさえ確認するのは容易ではありません。 知ってはいるものの見たことのある人、触れたことのある人、まして自然採取したことのある人が、若い人はもちろん、お父さんお母さんでさえどれだけおられるでしょう。 この希少な生物であるタガメがこれ以上少なくなることが無いよう、飼育活動を続けている団体や個人の方々の為に、タガメの飼育についてお話します。 これから飼育を試みようとする方にもわかるよう、できるだけ平易に述べて参りますが内容はたいへん高度のものもありますので、現実に経験するであろう事態はほとんど網羅しているものと思います。 へ 生態に関する基礎知識 生息域 自然生息域は意外に広く、池や沼はもちろん、潅漑用水路や水田、時にはあまり流れの速くない河川の岸近くでも観察されることがあります。 大胆な言い方をすれば渓流域を除く殆ど全ての淡水域に生息可能ですが、実際に確認するのは容易なことではありません。 よほど高密度で生息していても夜行性で昼はじっとしていることが多いという生態的な特徴のため、観察できれば運が良かったと思うべきでしょう。 環境庁の自然環境保全調査において、各地でタガメが確認できないために生存していないと結論付けているようですが、この調査結果は甚だ疑わしく、蝶やトンボとちがってタガメのような水生昆虫の生息確認には特別な経験が必要です。 つまり、皆さんが見たことがないとしても理論的に生息可能であるような場合は身近かな環境において生息しているかもしれませんし、そのような自然が保全されていれば自 然生息させることも可能になるわけです。 タガメは淡水の止水域における生態系の頂点に近い存在ですから、高密度で生息している環境は他の生物の種類と量ともに豊かなはずです。 したがってタガメの生息に適した環境とは他の生物にとっても好ましい環境なのです。 メダカやタナゴ、ウナギやドジョウ、カエルやイモリ、ゲンゴロウやガムシ、トビムシやボウフラなど様々な生物に支えられてタガメは生きてゆくことができるのです。 ライフサイクル タガメのライフサイクルは地域的に若干の差はあるもののおおよそ次の様なものです。 夏から秋にかけて成虫になった個体は盛んに餌を食べて成熟し冬越しに備えます。 11月も半ば頃になると水から上がって温度変化が少なく、乾燥せず、水没もしないような生息水域近くの枯草の下などに潜り込んで冬眠状態になります。 冬眠から目覚めるのは日も長くなる3月から4月にかけて雨などをきっかけにして目覚め再び活動を始めます。 目覚めから1ヵ月半ほどたつと性的に成熟し、産卵期を迎えます。 雌は産卵を4回ほど行うようですから、生涯産卵数は300〜500といったところでしょうか。 卵を生み終えた雌は産卵場所から速やかに離れていきますが、雄はその卵が孵化するまで保護と世話に専念します。 繁殖活動を終えた個体は死亡するものが殆どですが様々な理由から再び冬を越すものもいます。 産み付けられた卵は10日ほどたった 日の夕方から夜にかけて一斉に孵化し水面に落下します。 このようにして生まれた幼虫は1令幼虫から5令幼虫をへて成虫になります。 孵化から成虫になるまでおよそ40日ほどかかりますが、令期が若いほど期間は短く、初令(1令)幼虫は4日から7日、終令(5令)幼虫になると10日から2週間ほどかかるようです。 タガメは水中のギャングなどと呼ばれることがあるようですが、他の水生昆虫に比べると共食い性向は決して強いわけでもなく天敵が少なくなるのも次に述べるとおり成虫になってからで、幼虫期は全ての生物が天敵といえるほど脆い存在であることを認識すべきです。 必死に生き残る努力をしているのが実際で、詳しく研究すればギャングなどとはとても呼べない健気な存在であることがわかるでしょう。 このようにして生存競争に勝利した僅かな新成虫が翌年の繁殖にかかわることができるのです。 おおよそ以上がタガメのライフサイクルですが、飼育をする場合はもう少し詳しい内容を知っておく必要があるので、次に成虫、繁殖行動、卵、幼虫について解説致しましょう。 成虫の生活 成虫を自然下で確認することが困難なのはその行動様式にあります。 日中は人目につかない垂れ篭めた草の蔭などにじっとしていることが多く、目立つところで堂々と捕食行動に及ぶことはまずありません。 いろいろなメディアでそのような場面を目にすることがありますが、全てとは言わないまでもその殆どは人為的に創られたものであると思っていた方がいいと思います。 成虫の日中における特徴的な行動様式に甲羅干しがあります。 これは同じ科に属するコオイムシにも、その他の半翅目にも見られないタガメ独特の行動で、水生カメムシ類の中でタガメが最も陸性が強いと考えられる理由でもあります。 他の水生半翅目の場合、飛翔前に体を乾かすという行動が認められますが甲羅干し行動とは異なると考えられます。 コオイムシにははっきりした甲羅干し行動が無い代わりに通常の生活域が陸域に近いことが特徴です。 ヒメタイコウチはタガメより陸性が強いではないかという声が聞こえてきそうですが、捕食を中心とした生活史の大半を陸域で過ごす この昆虫は水生昆虫と呼ぶには若干問題があるようです。 ゲンゴロウなどの鞘翅目には普通に認められる甲羅干し行動が何故タガメに備わっているのかは進化の過程が関係していることと想像される意外わかっておりません。 いずれにしろ初めて飼育を志す方が上手に飼育できないのは、このタガメの陸性の強さを知らないことが原因であることが多いので是非再確認しておいて下さい。 昼の間はこのように目立たないタガメも夜になると一変します。 池沼の岸近くに獲物を捕らえるために移動し、鋭い前肢を広げてじっと待ち構えています。 昔からタガメはカエルの天敵として夙に有名ですが、これはカエルの生活域とタガメの捕食行動域とが重なっていることと、タガメの捕食を目にできるのは水田など比較的観察し易い場所が多く、このような場所はカエルにとっても絶好の生活域であることが理由と思われます。 運悪く傍らを通りかかった獲物は鋭い爪のある前肢で捕まえられると逃れることができません。 人が刺されても飛び上がるほどの激痛を感じるのですから、小動物にとってこの一刺しは致命的です。 弱った獲物をゆっくり時間をかけて食します。 タガメが獲物を食べる方法はホタルの幼虫がカワニナを食べる方法に近いものがあります。 鋭い口吻を捕らえた獲物に突き刺して体液を吸い取ることはもちろんですが、比較的大きな獲物でも消化液を注入して肉質を溶かして吸い取ってしまいます。 いわゆる体外消化と呼ばれる方法です。 ですからメダカなど比較的小さな獲物が食べられた残骸を調べてみると、文字通り骨と皮しか残っていないように思える程きれいに食べ尽くしてしまいます。 この食べ方は飼育するときに代用食として魚の切り身などを与えたとき、水質を悪化させる原因になるので覚えておく必要があります。 このようにしてタガメは体力を貯え冬に備えるのです。 11月半ばになるとタガメは越冬のために上陸します。 外気温が十分に低くならないうちに上陸して越冬状態になると他の肉食性の昆虫類に食べられてしまう危険があるために上陸は慎重に行われます。 越冬場所にはいくつかの条件があります。 冬の間、溺死しないよう水没しないこと、温度変化が少ない安定した環境であること、乾燥しないよう適度の湿気が保たれていること、目覚めたとき速やかに生活水域に帰ることができること等です。 このような条件を満たす場所が越冬場所に選ばれ、具体的には池沼近くの直射日光が当たらない枯草が比較的厚く重なっているような場所、ということになります。 水田地帯では藁束の下などで確認されますが、人間が前記の条件を満たすような環境を人工的に作り出しているからです。 飼育下に於いては水中越冬をさせることもできますが、自然下における水中越冬は著しい危険がともないます。 一般に自然下に於いて池沼など水界の水位が一定していることは殆どなく、絶えず干水と満水を繰り返しています。 半ば仮死状態にある越冬中のタガメにとってこのような水位変化に対応するのは困難ですし、増水で流されてしまえば生き残りはまず不可能でしょう。 水 中越冬は人が管理してはじめて成り立つ特別な越冬方法と考えてください。 テリトリーの移動と交尾・産卵行動 無事に冬を越すことができた個体は日照量が増える春になって、雨などをきっかけにして再び活動を始めます。 目覚めから1月を越える頃になると、性的に成熟した個体は夜を待って飛翔分散をするようになります。 飛翔前行動として水中などで頭部を左右に傾げたり、抽水植物などに登って胸部と腹部の間を盛んに動かしたりします。 ミズカマキリやヒメミズカマキリが盛んに飛び回るのに比べると、タガメは産卵直前時期以外に飛ぶことはまずありませんから、灯火採集を行う場合の目安として覚えていて下さい。。 このようにして設計された人工池は、いくつかの工夫を加えてタガメを生息させることが可能になります。 さて新しい繁殖地に辿り着いた個体は繁殖行動に入ります。 雄は産卵に適した抽水植物や杭などを探して、その水面直下で雌を呼ぶのです。 雄は腹で水面を一定周期で打つことによって、かなり遠くにいる雌も呼び寄せることができます。 この行動はコオイムシやオオコオイムシにも認められ、コオイムシ科に共通した行動です。 雌はこの雄の出す波を感じて近付いていき交尾行動に移るのですが、交尾は何度も繰り返し行われ、その間雌雄とも産卵場所を何度も確認する行動が認められます。 交尾行動は19時頃から始まり、夜も深まった深夜から明け方にかけて雌雄は産卵場所に登って産卵を行います。 雌が産卵している間、雄は水に入っていて体にたっぷり水分をつけて産卵場所に登っていき、雌が生んだばかりの卵に口吻を使って給水をします。 給水後再び雌と交尾をするのですが、この繰り返し交尾を行うことが産卵継続の重要な要素である ことがわかっています。 2〜3時間かけて1つの卵塊が完成します。 産卵を終えた雌は何の未練も無いかのようにその場を速やかに離れますが、雄はその場に残って卵の保護と世話に専念します。 雄による卵の保護と孵化 雄は日中は卵塊直下の水中にじっとしていることが多いのですが、夜になると口吻を使って直接給水したり、体いっぱいに水をつけて卵塊の上に覆いかぶさる様にして乾燥から卵を守ります。 卵は10日ほどで孵化しますがその間雄は餌にはあまり興味を示さずひたすら卵の世話に専念します。 卵そのものの成長もコオイムシ科特有で卵の大きさで孵化の時期をある程度予想することができます。 あまり高すぎる場合は雄の給水行動が重労働になりますし、低すぎると増水時に水没の危険があります。 また水面直帰近における湿度はほぼ100%ですが、水面を離れるにしたがって加速的に低下していきます。 タガメが卵を産み付ける位置は実に合理的に設定されているわけです。 孵化が近付くと雄は卵塊から離れます。 背中を下向きにして反り返るように這い出てきますが、この時前肢を殻から引き抜くのが大変で、引き抜き終わると逆関節になっている肢を組み替えて正しい関節位置にします。 これが何らかの原因で失敗すると、たとえ孵化しても生存できません。 孵化開始から30分程して体がしっかりしてくると、一匹が動きだすと同時に一斉に水面に落下します。 孵化の瞬間はタガメ飼育のうちでも最も感動的な場面といえるでしょう。 孵化後まる1日程たつと活発に捕食を始めます。 餌はユスリカ幼虫やオタマジャクシ、コミズムシなどの水生昆虫で、何でもよく食べます。 タガメが生息しているような環境下に於いては、タガメの孵化時期と他の生物の繁殖時期が重なるために、田圃でも用水路でも、はたまた池や沼にさえ餌は豊富にあります。 タガメの繁殖を妨げる要因は餌不足や共食いが原因ではなく、天敵があまりにたくさん存在することにあります。 若令幼虫にとって、水界に生息する肉食生物は全て天敵と考えて間違いありません。 ミズカマキリ、タイコウチ、アメンボ、ヤゴ、コオイムシ、マツモムシ、ゲンゴロウ幼虫、カエル、コイなどの雑食性魚類、コサギ などの肉食性鳥類、近年においてはアメリカザリガニやウシガエルも手強い敵になっているでしょう。 一般に自然界は弱肉強食といわれますが、陸水の生物界にはまさに典型的な食う食われるの世界があります。 タガメとてその苛酷な世界を生き抜いてこなければ成虫にはなれません。 以上の内容を理解した上で、いよいよ飼育にチャレンジです。 へ 飼育法 成虫を飼育する 昆虫を飼育する場合、最初は最も丈夫な若い成虫から始めるべきです。 成虫の飼育経験も無いままに繁殖を試みたり、幼虫を買ってきて育ててみたりする人がいますが、成虫を飼育してみないことにはタガメの生態を実感することはできません。 まずは成虫の飼育から始めて実体験を積んでほしいと思います はじめに飼育環境を整えます。 今までお話した内容から想像して自分なりの飼育環境を造ることが望ましいのですが、一般的な成虫の飼育方法は以下の通りです。 飼育は日当たりの良い室内か、直射日光がまともに当たらないような屋外で行います。 沈水植物はタガメが掴まったり水質を安定させるために必要で、日差しが強い場合は浮 葉植物や、浮遊植物などを入れてやるとタガメも落ち着きますし、直射を避けることも できます。 雄は雌に比べて体が小さく食べられてしまう危険がありますから、産卵期にペアリング させる以外は別々に飼育しておいた方が無難でしょう。 一つの飼育環境にあまりたくさんの個体を飼うとやはり共食いし易くなり、また生息密 度が高くなると、生息域を移動しようとするために逃げ出そうとして暴れだしたりしま す。 タガメは肉食性ですから、排泄物には当然アンモニア成分が大量に含まれています。 こ れは水質を悪化させ餌になる生物が死んでしまったりしますから、水交換はマメに行う ことが大切です。 簡易濾過装置を使っても良いのですが、水面があまり揺れないように 注意してやって下さい。 餌は生き餌が基本です。 和金、モツゴ、タナゴ、コイやフナの稚魚、ドジョウ、オタマ ジャクシなど、餌は各人で最も入手し易いものを選んで与えてください。 生き餌の他に マグロやカツオなどの赤身か血合肉などを与えても代用食になりますが、消化液で溶か された肉質が溶け出すために水質を急激に悪化させますので注意が必要です。 夏から秋にかけて活発に捕食活動をしていたタガメも11月を過ぎる頃になると餌を捕ら なくなりじっと動かなくなります。 越冬状態になった証拠ですから、屋内の場合はその まま、屋外の場合は温度変化の少ない直射日光の当たらない場所の置いてよく春までそ っとしておきます。 越冬における最も多い失敗例は給水を忘れたことによる乾燥死です。 冬場は乾燥注意報が毎年発せられるように湿度が大変低くなります。 寒いために給水 の必要が無いかのように誤解し易いのですが、実は乾燥しているために水の蒸発量は思 っている以上に多いのです。 生態のところで申し述べ ましたが、水中越冬は飼育上手間がかからないために普通に行われているようですが、 タガメの生態に精通する意味においても上陸型の越冬を試みてほしいものです。 時期がくるとタガメは水から上がって陸上部に潜り込むように越冬状態になります。 成虫飼育の最終段階が越冬からの目覚めさせ方です。 一般に昆虫は日照時間によって夏 冬の生理を切り替えますが、タガメも例外ではありません。 そのうちに自然に目覚めて再 び水に入りますから、餌を入れておいてやることも忘れてはいけません。 へ 繁殖法 無事に冬を越した個体は活発に餌を食べるようになります。 目覚めてから1ヵ月を超える頃になると活発に飛翔行動をとるようになります。 繁殖を行う場合、まず最初に知らなければならないのは雌雄の見分け方です。 雌雄には大きさに開きがあるため、体長を見れば大体判断できます。 しばらくすると雌の腹は卵で膨らんできます。 雄も夜になると水面を腹で打って盛んに雌を誘うようになります。 このタイミングでペアリングを行えば雄が雌に食べられてしまうといった事故は、餌さえ十分に与えておけばまず発生しません。 成虫の飼育用水槽を始めから産卵用水槽のように設定しておいてももちろん構いません。 理想的には雄3頭、雌2頭がちょうどいいようです。 産卵を終えた雌は次の産卵に備えて猛烈に食べます。 この時雄が近くにいると共食いの悲劇が起こります。 また雌は次の産卵を控えていると他の個体の卵はもとより自分が産んだ卵塊さえ容赦なく破壊してしまいますから、産卵を終えたら雌は速やかに別水槽に移すようにします。 産卵は深夜から早朝にかけて行われるため朝確認したら雄が死んでいたという事案が発生し易いのですが、これは雌に食べられてしまった場合が殆どですから要注意です。 このように雄に守られた卵は殆どが無事孵化に至ります。 幼虫の飼育 最後の関門として幼虫の飼育があります。 幼虫を上手に育てることができれば累代飼育は完成です。 幼虫飼育のポイントは餌の選定と与える量の判断、そして水質の維持管理にあります。 一般的には共食いを避けるため1頭ずつ別々に飼育するのですが、一度に百匹程の幼虫が生まれるわけですから大変な作業になります。 キャンプ用の紙コップやイチゴパックなどを利用すれば安上がりでしょう。 その中に水を入れ、マツモやフサモ、カナダモなどを小量、溺れないように入れておくだけで大丈夫です。 アカガエルやアマガエルなどのオタマジャクシが最適で、その他では魚の稚魚などがよく動き回るので適しています。 食べた残りかすはピンセットなどでまめに取り除くようにして下さい。 水の汚れはあまり問題ではありませんが、餌の油が浮いて水面が油膜に覆われてしまうと腹部先端を直接空中に出して呼吸している幼虫は呼吸ができなくなってあっけなく死んでしまいますから、水交換はまめに行ってください。 幼虫の高密度飼育は特別な技術が必要ですからやらない方がいいでしょう。 幼虫期における死亡原因は脱皮の失敗によるものが圧倒的です。 脱皮のメカニズムは空気を吸い込んで体を大きく膨らませながら古い外皮から抜け出すという方法のため呼吸がしっかり確保されていることが最も重要なのです。 脱皮前に足場をしっかり確保するのも脱皮途中で呼吸確保ができないと死んでしまうからです。 腹がパンパンになるまで食べることがありますが、このことが直接原因で死亡することはありませんから安心して下さい。 ただし、魚やオタマジャクシの体液は水よりも重いため、たくさん食べると幼虫は沈んでしまいます。 そのままでは溺死してしまいますから上陸しようとします。 予め陸を用意しておくか、水草を多めに配置しておけば大丈夫です。 脱皮の失敗は令期を増すごとに増えていくようです。 終令幼虫の最終脱皮の失敗確率は大変高く、タガメが大量に発生しにくい原因ではないかと思えるほどです。 このようにして最終的に1割が成虫になれば累代飼育は成功ですが、せっかく苦労して育てるのですから個体数が増えるよう2,3割を成虫にすることを目標に頑張って下さい。 最後に 以上ご説明してきたことは、一般的な例に過ぎません。 いろいろな方面の方々が個性的な方法で飼育をしています。 誤解の無いように申し述べておきたいことがあります。 タガメの寿命は1年程ですが、2年、3年と生き残る個体もあります。 100に満たない卵を産んで死んでしまうメスもあれば、500以上の卵を産むものもいます。 3月に冬眠から醒める個体もあれば、真夏に産卵するものや10月に産卵するものまでいます。 自然界はこのように画一的にはできておりません。 この一見全く規則性が無いように見えて、実は人知では図り知れないほどの複雑なシステムの中に、生き残るために重要なメカニズムが存在するのです。 タガメの飼育は決して難しくありません。 それなら何故これほどまでに個体数が減ってしまったのでしょうか。 それは人間以外の、生きものに対する私たちの考え方、接し方に誤りがあるからです。 他の生きものは人間に利益を生み出したり、便益を提供したりするために存在するのではありません。 人間の利益を決定的に阻害しない限り私たちには保護をする義務があるのです。 複雑であればあるほど、生物量は多ければ多いほど生態系は安定します。 一度絶滅した生物を人間の力で再生することはできませんが、絶滅の危機に晒されている生物を保護することはできます。 これができるのは人間だけであり、その能力があるからこそ保護義務もまた必然的に発生するのです。 自然に対する無関心と無頓着、ご都合主義を戒めつつ、タガメの飼育を通じて一人でも多くの方が自然環境の保護についての正しい考え方と、自然に対する深い洞察力を持つようになることを願って止みません。

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めだかの天敵・捕食者を知り対策をしよう!

タガメ 天敵

2017年03月24日 卵を産みっぱなしにする昆虫が多い一方で、親がとどまり、天敵から卵を守る昆虫も知られます。 タガメの父親による卵の保護(図1)は給水が主な役割だと考えられていましたが、天敵であるアリが卵に近寄ってきた場合、父親が脚で追い払うとともに、臭いでアリを追い返すことが明らかになりました。 タガメの卵は水面に突き出た水生植物などに産卵され、オスが孵化直後まで世話をします。 野外では植物が多い池や沼、水田に生息するため、アリが岸から植物を伝ってタガメの卵を襲うことがあります。 国立大学法人 長崎大学教育学部の大庭伸也准教授と同学部学生の前田愛理さん(2013年度卒業)の研究グループは、アリがタガメの卵を攻撃できる状況を実験的に作り、卵を保護しているオスを除去した場合と除去しない場合の卵の孵化率を調べました(図2)。 その結果、オスを除去しない場合に比べ、オスを除去した場合はアリの捕食により卵の孵化率が下がりました。 タガメも一般に知られるカメムシと同じカメムシ目(もく)に属することから、化学的防御はカメムシ目に共通する行動であると結論付けられます。 この研究結果は、親が子の保護をする昆虫において共通する『天敵から子供を守る』役目がタガメにもあることを確認したと共に、臭いによる化学的防御は陸生や水生を問わず、共通する防衛戦略であることから、昆虫の親による卵の保護行動が進化した背景を理解することに貢献する知見として評価されています。 本研究の成果は英国王立昆虫学会の専門誌『Ecological Entomology』に2017年3月23日に早期公開されました。 論文タイトル:Paternal care behaviour of the giant water bug Kirkaldyia deyrolli Heteroptera: Belostomatidae against ants. 論文(英文)ダウンロード: 図1.卵を守るタガメのオス 図2.タガメのオスの有無とアリの有無を組み合わせた実験デザイン。 オスなしの場合は、 人工的な給水を行った。 オス除去・アリ攻撃区で顕著に孵化率が低下するが、他の処理区 間では孵化率に差がなかった。

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