犯人 たち の 事件 簿。 金田一少年の事件簿外伝 犯人たちの事件簿(7) (講談社コミックス)

劇場版名探偵コナンの犯人たちの事件簿

犯人 たち の 事件 簿

船津紳平さんの漫画『金田一少年の事件簿外伝 犯人たちの事件簿』の感想です。 様々なメディアで取り上げられ、既に有名・人気の本作品ですが、先日4巻が出たのを機会に、原作の金田一少年をこよなく愛する者として、ここまで読んでの感想を書いてみようと思います。 どんな漫画? 不朽の名作推理漫画『金田一少年の事件簿』のスピンオフ作品です。 講談社の公式漫画アプリである マガジンポケット(通称マガポケ)にて連載されています。 原作は、様々な難事件(主に殺人事件)を「かの有名な名探偵の孫」であるIQ180の高校生、金田一一(きんだいち・はじめ)が解決するという内容ですが、本作は 原作に登場する各事件について犯人視点から、コミカルに描いたパロディ作品となります。 原作で巻き起こる凄惨な事件の数々。 その裏で犯人たちが何を思い、どんな苦労をしていたのか? そういった事件の裏側をユーモラスに垣間見る事ができます。 以下、作品を読んで感じたこと、原作未読の方がより楽しむためにはどうすればよいか、等々を書いていきます。 なお、 文中では、原作『金田一少年の事件簿』についてのネタバレが生じないよう、細心の注意を払って記述しています。 表紙からネタバレ全開 最初に思った感想はこれです。 何といっても、単行本の表紙を見たら、それだけで各エピソードの犯人が分かってしまう。 正に瞬殺です。 本屋で手に取る事すら、いや、 平積の棚すらおちおち眺められなくなるという、恐ろしく攻めた漫画だと思いました。 ちなみに、この作品はLINEスタンプも発売されており、私は喜び勇んで購入しました。 しかし、作品のネタバレを極度に嫌う 原作未読の妻に対してはスタンプを送った瞬間にネタバレになるため詰むという経験をしました。 ただ、のっけからネタバレ全開な甲斐あって、 原作好きのツボを押さえた細かいネタを沢山拾ってくれます。 連載当時に思わず突っ込みたくなった描写や、むしろ当時は気にしなかったが、改めて指摘されてみると笑えてしまうポイントなど、随所に盛り込まれており、金田一少年の事件簿を何度となく読み込んだ人間ほど、笑える作品です。 原作好きはマストバイです。 事件の詳細は意外と伏せられている 犯人やトリックはネタバレ全開と書きましたが、一方で、原作未読の方に向けての配慮がみられる部分もあります。 犯人の行動を詳らかにする事が作品のテーマのため、犯人が誰であるか、どんなトリックかはもちろんネタが割れてしまいます。 しかし、事件全体でどんな謎があり、それに対して金田一少年が何を考え、どう解決したのか。 また、第三者による偶発的な行動の結果、生じた事象にどんなものがあったのか。 こうしたエピソードの全体像はぼやかされており、 この話は結局どういう話なのか? という点を巧みにはぐらかしています。 ネタバレ必至な作品の中で、うまく原作への興味も維持させようとしているのは凄いと思いました。 原作未読の方が読む場合について 本作を読むにあたり、原作未読の場合でも楽しめるか? どんな影響があるか? 等々についても考えてみました。 原作を知らなくても楽しめるか? 楽しめると思います。 全体像はぼやかしてあると書いたものの、本作を楽しむ上で前提となる最低限の情報は説明されているため、理解に困る事はないでしょう。 そして、犯人たちの行動は元ネタを知らなくても単独で笑えると思います。 原作を読む気は無いが本作を楽しみたい、という方は気にせず本作のみ読んでも問題ないでしょう。 原作を読んでからの方が楽しめるか? 当たり前ですが、原作既読の方が楽しめます。 やはり元の原作の内容を知っている方が、これは自分もこう思ったとか、ここをよく拾ったな!とか、自分で読んだときの感想と照らし合わせて楽しめます。 どちらにせよ両方読むつもりなら、当然ながら原作を先に読んだ方がよいです。 なお、記事の下部にて、本作で描かれている登場する各エピソード名を付記しました。 そちらを参照頂ければ、ネタバレ無しで元ネタに当たる事ができます。 本作品を読んでからでも原作を楽しめるか? 条件付きでイエスです。 金田一少年の事件簿は、特にフーダニット(犯人当て)の要素が重要だと個人的には感じるので、その部分が割れている状態から読むのは、やはり影響が大きいです。 他方、本作の中でネタが明かされない主要素として、事件の全体像、金田一の推理過程、金田一ら犯人以外の面子がどう行動したか、細かい伏線、犯人の動機の深い部分などが挙げられます。 ミステリにおいて犯人やトリックが分かっていたとしても、こういった内容を読み進める事に楽しみを感じられる方であれば、十分ありです。 ただ、推理要素という意味では上記の通りですが、それよりも 個人的にネックだと考えるのは、作品を読む際の心境の変化です。 原作は殺人事件を主に描くだけに、コミカルなシーンもあるものの、全体的にサスペンス色が強いです。 また、個々の犯人が殺人に至った動機も重いものが多いです。 しかし、この作品を読んだ後だと、どうしても本作のイメージが思い出されてしまい、その サスペンス性・シリアス性に没頭できない面が生まれると思います。 【参考】犯人たちの事件簿に登場する事件一覧 以下、列挙しておきます。 原作を読む場合の参考にして下さい。 なお、順番は原作での公開に準拠しています。 カッコ内の数字は、本作の何巻で登場するかを示しています。 2019年3月時点では、FILEシリーズは異人館村を除いては全て作品化されました。 最新作はCASEシリーズの1作目「魔犬の森の殺人」が作品化されている最中です。 FILEシリーズはほぼ全ての作品がネタになったという事なの で、原作が気になる方は単純に頭から読んでいけばいいですね。 なお、FILE2だけは本作のネタにはならないと思われます。 理由を知りたい方は、「金田一少年」「占星術殺人事件」で検索してみると分かると思います。 犯人たちの名台詞・ベスト5(原作ネタバレなし) 本作に登場する数々の犯人たちの台詞。 その中から、印象に残ったものをベスト5で挙げてみました。 (2018年12月時点) この項は基本、本作を読んだ方向けの内容ですが、原作のみ読んでいる人なら「このセリフはあの犯人のものか?」と分かるかもしれません。 原作・本作共に未読の方は読んでも楽しくないと思いますが、こちらも一応目にしてもネタバレとならないように書いています。 正直、一言だけ書いた場合でもネタバレになる(厳密に言うと、犯人ではない人が誰か分かる) ので、そこは伏せています。 5位「お前……どんだけ嫌われてんだ……!」 ある人物が嫌われている事によって、間接的に多大なる迷惑を被る犯人の悲痛な叫びです。 犯人視点で作品をみると、お前がここまで嫌われてなければ、こんな事には……という気持ちになるのがよく分かります。 ミステリあるあるですよね。 探偵がある人物にクローズアップして語る事で、読み手にそいつが犯人かと思わせておいて、実は犯人は別の人だというオチ。 これ、話を盛り上げるためによく行われる事ですが、実際に自分が犯人だったら、 金田一に上げて落とされた分、苛立ちは半端ないでしょうね。 3位「コイツ、疑いを晴らす気があるのか?」 これまたミステリあるあるの、犯人が別の人間に罪をなすりつけようとするシーンで登場。 罪をなすりつけようとする、ある人物の振る舞いが、 何もしなくても犯人らしさに溢れている事に対し、犯人が看過出来ずに突っ込みを入れています。 この点は連載当時に読んでいる自分もそう感じたので、尚更笑ってしまいました。 2位「え……? 造ったの……?」 金田一少年の事件簿に登場するトリックは様々ありますが、その多くは犯人が時間を掛けて計画し、綿密な下準備をしています。 本作ではそうした人知れず積み重ねられていた苦労にスポットが当たる訳ですが、中でもこの台詞が登場する話は、トリックを実現するのに特に多大なる労力を犯人が割いています。 それを 何の苦労も見せずにさくっと再現してみせた金田一に対し、犯人の畏れが込められた台詞です。 原作を読んだ時はスルーしていましたが、言われてみると、金田一のトリック再現に対するパワーは並大抵ではありませんね……。 1位「何だ……? 今の何のメリットもない行動は……? どう考えてもどうかしてる」 堂々の一位はこの台詞です。 犯人自身、何で今こんな行動を取ったのか分からないという混乱状態に陥っている中で絞り出した言葉です。 確かに原作を改めて読んでみると、犯人が何故そんな行動を取ったのか全く不可解なのです。 これに対して犯人は (作者が)金田一に証拠を見つけさせるための行動にしか思えないとメタな発言をしており、笑えました。 実際、そうとしか思えません。 ちなみに単行本のおまけページでは、船津さんの描いたネームについて、原作でトリック案を作成している天樹征丸さんらもチェックしているとの話が書かれていました。 この話のネームを描き終えて、チェックに提出するときの船津さんの葛藤(?)なども想像すると、また笑えますね。 まとめ 本作は、 ミステリのネタバレを全力でしながらも、原作について既読・未読のいずれであっても楽しめるバランス感覚を備えた稀有な作品です。 原作を読み込んでいる人には改めて読み返したいと思わせ、また未読の人も原作を読んでみたいという気持ちにさせる、魅力の詰まった作品だと思います。 また、私個人としては、笑えるというのも勿論ありますが、原作で重い動機を抱えながら殺人に手を染めるに至った犯人たちが、コメディ作品の中とはいえ、明るく過ごしている様子を見ると、それが架空の存在である事は承知の上で、何とはなしに救われたような気持ちになったりもしました。 そうした意味でも、原作好きには特にオススメの作品だと思います。 以上、漫画『金田一少年の事件簿外伝 犯人たちの事件簿』の感想でした。

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劇場版名探偵コナンの犯人たちの事件簿

犯人 たち の 事件 簿

『金田一少年の事件簿外伝 犯人たちの事件簿』のネタバレ感想をレビュー。 作者は船津紳平。 原作は天樹征丸、金成陽三郎、さとうふみや。 掲載アプリはマガジンポケット。 出版社は講談社。 ジャンルは少年コミックのスピンオフ漫画。 AmazonのKindleや楽天koboなどで無料で試し読み・立ち読みができるんですが、『金田一少年の事件簿外伝 犯人たちの事件簿』は地味に人気が沸騰。 楽天だったかAmazonだったか忘れましたがランキング上位でした。 そこで 今回ドル漫では『犯人たちの事件簿』がどこが面白いのか、またおすすめポイントはどこかを徹底的に考察しました。 今回の感想レビューを購入時の参考にしてください。 金田一スピンオフ漫画 犯人の事件簿 あらすじ内容 少年マガジンが誇る推理漫画と言えば、『金田一少年の事件簿』。 1990年代に連載が開始し、キンキキッズの堂本剛で実写ドラマ化されたり、アニメ化されるなど人気を博しました。 何を隠そう筆者ドルジ露瓶尊もゴリゴリのリアルタイムにハマっていた世代。 (金田一少年の事件簿外伝 犯人たちの事件簿1巻 講談社) それがかつて金田一に 解き明かされてしまった事件の犯人たちが主人公。 画像はオペラ座館殺人事件の犯人・有森裕二。 犯行を行うホテルに事前にチェックインしようと試みるですが、さすがに自分でも怪しすぎる格好に不安感しか抱いていない場面。 だから『犯人たちの事件簿』の内容としては、 犯人目線で金田一に犯行前から犯行後の追い詰められるまでの心情や状況を面白おかしくコミカルに描写したスピンオフ漫画になります。 例えば1巻だと「オペラ座館殺人事件」「学園七不思議殺人事件」「蝋人形城殺人事件」「秘宝島殺人事件」の犯人たちが登場します。 犯人たちのリアル(?)な心情がワロタwww 『犯人たちの事件簿』の面白いポイントを結論から書いちゃうと、リアルに描写された犯人たちの心情。 リアルと表現すると語弊がありますが、どっか微妙にマヌケ。 例えば「オペラ座館事件」の犯人・有森裕二。 演劇部に入る高校生なんですが、同じ部内に憎き部員がいる。 そこでオペラ座の怪人に見立てて、合宿中に犯行を企てることを決意。 ただ同じ高校に通ってる金田一一が偶然にも参加。 当然、有森裕二は「名探偵の孫ってヤバいやん…」と震える。 (金田一少年の事件簿外伝 犯人たちの事件簿1巻 講談社) 犯行を一度は断念しようと思ったものの冷静に考えると、金田一一はあくまで孫。 そのため有森裕二は「 祖父は名探偵…しかし奴は孫…二親等…孫ならギリいけるか!?」と思い留まる。 なんという悪魔的楽観(笑) 確かに政治家には世襲の二世議員が多いですが、自民党を筆頭にそこまで大したことがない国会議員も多い。 ただ世の中には医者家系が確実に存在するように、意外と血筋も侮れない。 案の定、有森裕二はズバッと金田一一の名推理にやられてしまいます。 犯人たちはすぐ自惚れてしまう 他にも学園七不思議事件の犯人・的場勇一郎だと、かつて犯した事件の秘密(壁に埋まった白骨遺体)を桜木るい子に発見されたため咄嗟にやってしまう物理教師。 しかも金田一一が運悪く部屋にもうすぐやって来る。 そこで「こんな短時間でトリックなんて思いつけるか」と落胆するものの、土壇場でこそ起死回生の悪魔的な発想がひらめくことも。 (金田一少年の事件簿外伝 犯人たちの事件簿1巻 講談社) 結果、多くの犯人が 「私にこんな演技の才能があったとは…」と新たな一面を再発見して、やはり自らの非凡さに震える。 金田一少年シリーズだと常習犯は高遠ぐらいでしょうから、ぶっつけ本番で演技できたら大したもんです。 とはいえ、やっぱり不謹慎(笑) 犯行はぶっつけ本番だから何が起きるか分からない だから計画的な犯行であろうと突発的な犯行であろうと、どうしても犯人たちは「ぶっつけ本番」で臨むことが多い。 事前に予行練習は行えないため予期していない事態に直面しがち。 やはり『金田一少年シリーズ』はミステリー漫画ですから、最たる例は「トリック」でしょう。 例えば、蝋人形城事件の犯人・多岐川かほるの場合。 大量に蝋人形が用意されたお城で犯行を行う。 何故なら密室で犯行を行った場合など、蝋人形のフリをすれば時間差で自分のアリバイを作れるから。 アイデアは素晴らしくても、犯行中に不慮の事態が発生。 何やかんやがあって部屋の温度が上がってしまう。 (金田一少年の事件簿外伝 犯人たちの事件簿1巻 講談社) 結果、 人形のフリをして座っていたイスに「自分の大量の汗の結晶」が残ってしまう。 何故すぐ拭いておかなかった!?女性にとって一番恥ずかしすぎる結末。 他にも既にこの感想レビュー記事で何度も登場してる、学園七不思議事件の犯人・的場勇一郎の場合。 冒頭のあらすじでも説明しましたが、初っ端から難題に直面した。 実際ホテルのオーナーも「 怪しさがすごい…泊めたいという気持ちが一ミリも起こらん」と震える。 詳しくはネタバレしませんが、結果的に的場は無事チェックインできます。 でも更に新たな問題に直面。 「犯人が謎のファントム」臭を出すために、部屋の中に強烈なメッセージを残そうと画策するものの、ぶっつけ本番であるが故に四苦八苦。 (名探偵コナン22巻 小学館) 例えば青山剛昌の『名探偵コナン』22巻からだと、走ってる列車の走行中に窓ガラスを破って、その外に遺体をぶら下げる。 そのぶら下げた糸をドアと結びつけることで、誰かがドアを開けた瞬間に遺体が落ちる仕組み。 結果、犯人はアリバイを確保できるという仕組み。 ただ無茶やろ…としか言いようがない。 列車は揺れるため不安定。 しかも大柄な男を外に出すだけても大変。 釣り糸そのものが切れなかったとしても、不意の瞬間に間違って外に落ちる可能性もある。 それをキューピー三分クッキングみたいに「はい準備は完了」とあっさり言ってくれるなよと(笑) 金田一外伝 犯人の事件簿 おすすめ評価・評判・口コミレビューまとめ 以上、ドル漫による『金田一少年の事件簿外伝 犯人たちの事件簿』が面白いかつまらないかの考察レビューでした。 結論をまとめると、『犯人たちの事件簿』はそれなりに面白い。 多くのスピンオフ漫画の場合、原作からかけ離れた突拍子のないことを描写しがちですが、金田一少年シリーズの土台を巧みに活かした面白さが展開されてるのが高評価。 例えば、 「トリックは意外にお金や労力が必要」といった現実的な苦悩だと、前述の多岐川かほるが全ての蝋人形を手作業してる場面など犯人の切実感が伝わって面白い。 他にも的場が白骨遺体を孫が描いた似顔絵で隠してみたりといったデフォルメまで、 原作を幅広くイジり倒してるのがおすすめポイント。 ただ強いて言えば、あくまで「当時の金田一作品を読んだことがある前提」で作られてるため、最近の『金田一少年の事件簿』しか読んでない読者などはピンと来ないかも。 そういう意味では若干おすすめポイントは下がるかも知れない。

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【漫画】金田一少年の事件簿外伝 犯人たちの事件簿 が面白い

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もくじ• 異人館村の当主たち 青森県六角村、通称異人館村の異人館に住む当主たちは、約100年前にやって来た宣教師たちによってもたらされた大麻畑の栽培を成功させ、巨万の富を築いてきました。 田舎の村で、 他の村人に知られることなく、 しかも村の敷地内で、そんな大それたものを栽培し続けるのは無理なんじゃなかろうか…という疑問はどうしても残りますが、おそらく、異人館に古くから勤めて信頼できる使用人ならば、当主の秘密を知っていたとしてもおかしくありません。 でないと、当主も草の栽培に出掛けていられなさそうだし、そもそも 「お前仕事何してんの?」という話になるので。 27年前の過ち 宣教師が建てた教会に住んでいた牧師一家と、異人館当主の6家族によって非合法の草は栽培され続けましたが、27年前、牧師が草栽培に異論を唱え、畑を全て焼き払おうとしたので、異人館当主たちは牧師夫婦の命を奪います。 更に、牧師夫婦が育てていた孤児だった7人の娘を教会に閉じ込め、焼き殺してしまうという残虐非道なことをしでかした異人館当主の鬼畜たち6名。 しかし、牧師夫婦の娘の一人と真剣交際していた異人館当主の一人、 風祭淳也が、遺体を切り刻むトリックを駆使してなんとか彼女だけを病院に運んで救出したことで、復讐劇が始まります。 風祭氏が将来結婚まで約束していた女性、 六星詩織はその後病院から姿を消し、消息を絶ちます。 まさかこの時、詩織のお腹の中に赤ちゃんがいたなんて、当時の風祭氏は想像もしていなかったでしょう。 犯人の生い立ち 異人館当主の風祭氏と、草栽培仲間の牧師夫婦の娘だった六星詩織の間に生まれたのが、 六星竜一です。 竜一曰く、母親の詩織は、自分の代わりに六角村の異人館当主たちに復讐するよう、息子に教育したと言います。 (関係ないけど、奥で地味に驚いている連城氏が可愛い) 詩織は戸籍上は亡くなったことになっているため、真っ当な仕事に就けず、親子で極貧生活を送っていたと言います。 無戸籍の竜一はおそらく学校にも通えていなかったと思われますが、しかし、 竜一のコミュニケーション能力は人並みかそれ以上のものを持っているのは確かです。 原作では不明ですが、ドラマ版では本来不動高校に赴任してくるはずだった小田切進は、英語担当の教師でした。 まともに学校に通っていなかったであろう竜一が、その小田切に成り代わって高校生相手に英語を教えられていて、同僚の教師たちとの前では「気の弱い小田切先生」を完璧に演じ、更に 狙った現役女子高生を本気で口説き落とせるほどの恋愛スキルも持っているなんて、稀に見るスーパー天才肌としか思えません。 で、ここからは完全な推測になってしまうので恐縮ですが、竜一のずば抜けたコミュニケーション能力や、母親・詩織がなぜかあらゆる殺人術を習得していたことを鑑みると、 六星親子は裏のヤバイ組織関係の人間と繋がっていたのではないか?と、邪推してしまいます。 実は、六星親子が裏社会の方々と繋がっていたと仮定すると、色々と辻褄が合ってくる点が多いのです。 犯人たちの知られざる来歴 そもそも、異人館当主の6家族と教会に住む牧師一家だけの秘密だったという非合法の草栽培ですが、日本では栽培も所持も譲渡も違法である大麻を栽培している時点で、 完全にこの人たち裏社会の方々と繋がっているよね?と考えざるを得ません。 他の村人に隠しているくらいだから、栽培や販売が可能となる「大麻取扱免許」も取得していないでしょうし、となると、 どうやって栽培したブツを捌けるのか?という話になってきます。 つまり、裏の社会の人間や、危ない外国グループの人間とお付き合いがあったのではないか、と。 そう仮定すると、全て納得できます。 牧師夫婦と異人館当主たち全員、裏社会の人間と付き合いがあったため、草栽培に加えて裏社会との繋がりも憂慮して、牧師夫婦は年頃になった娘たちのためにもと、栽培を止めようと言い出した。 牧師夫婦の娘だった詩織も裏社会の人間と面識があったので、27年前の事件で風祭氏が助けてくれた後、そちらのツテを頼ってなんとか生きて来れた。 息子を出産しても無戸籍で真っ当な仕事に就けないため、裏社会繋がりの仕事でなんとか食い繋いだ。 息子に格闘術や様々な殺人術を仕込めたのも、裏社会の人間が側にいたため。 (素人女が格闘術や殺人術など仕込めるはずない。 ましてや銃の撃ち方なんて…) と、こんな感じで、 無戸籍の六星親子がなぜ生きて来れたか?も含め、六星親子が裏社会と繋がっていたと考えると、全て辻褄が合ってしまうのです。 もちろん、ここまで完璧な心の無い最強マシーンになれたのは、竜一本人の素質もあったでしょう。 異人館の人間たちに復讐するために生まれてきたと豪語する竜一は、全ての怒りを復讐への力に変えることによって、最強のマシーンへとなったのです。 連城氏も実は… もはや金田一少年シリーズでは定番となった、顔をマスク等で完全に隠した 明らかに怪しい登場人物。 その一番最初のパターンが、時田若葉の婚約者である 連城久彦でした。 連城家は、県内でも五本の指に入る資産家とのことですが、これも、 連城家が裏社会関係の規模の大きい家と捉えると、時田若葉と政略結婚するという関係も、筋が通ってきます。 草栽培をしている異人館当主の跡取り一人娘と、県内で顔を利かせている裏組織の息子が結婚することで、双方の関係が更に強固なものとなり、結果的に莫大な利益が生じるからです。 異人館当主の一人、 一色寅男が、亡くなった若葉のことを「忌々しい時田の跡取り娘」と呼んで亡くなったことを祝っていたのは、連城家と時田家が縁続きになったことで売り上げがそちらに多く流れるのではないかと、内心では忌々しく思っていから、とも取れます。 連城氏自身は体が弱く引きこもりがちであったとはいえ、写真でしか知らない若葉を幼少期から愛し、その彼女の復讐のために六星のわき腹をナイフで確実に命を奪いに行っている辺り(失敗したけど)、 やはり普段から物騒なことには慣れていたということなのでしょうか…。 若葉の復讐に失敗してしまったのは、体が弱く実践慣れしていなかったのと、単純に六星との経験値の差だったのかもしれません。 謎を呼ぶ犯人の出生の秘密 戸籍上では亡くなった扱いとなった六星詩織が赤ちゃんを出産したら、もちろんその子も無戸籍となります。 無戸籍だと、行政の書類上では六星竜一という人間は存在しないということになるのですが、金田一少年は、事前に犯人の名前を「六星竜一」だと知っていました。 母親の詩織の足取りを辿って当時の関係者から話を聞けばもしかしたらわかったかもしれませんが、そんなの一日やそこらで判明するほど、簡単な聞き取り調査なのでしょうかね…? 金田一少年が初めて六星が怪しいと勘付き剣持警部に彼の調査を依頼してから、約2日後には剣持警部から調査の結果が青森県警に届いていますが、この2日間という短い間に無戸籍の「六星竜一」まで辿れたとしたなら、警視庁の刑事さんってめちゃくちゃ優秀です。 まとめ 異人館村の異人館当主たちと、犯人の来歴を勝手に推測してみました。 違法であるやばい草の栽培を手掛けていた異人館当主たちだけに、彼らの関係者は皆そっち関係の人間だと疑わざるを得ないというのが、勝手な私の推論です。 「異人館村殺人事件」は、とにかくやられた人数が多い、ショッキングなお話でもありました。 母親の教育で復讐人になってしまった六星竜一が、父親の風祭氏によって命を落とすシーンは、親になってから読むと涙が出ます。

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