トルエン 密度。 ヘキサン

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トルエン 密度

K 2435-2:2006 (1) まえがき この規格は,工業標準化法第12条第1項の規定に基づき,社団法人日本芳香族工業会 JAIA /財団法人 日本規格協会 JSA から,工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出があり,日本工業標準 調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本工業規格である。 これによってJIS K 2435:1992は廃止され,JIS K 2435-1,JIS K 2435-2及びJIS K 2435-3に置き換えら れる。 今回の制定に当たっては,日本工業規格と国際規格との対比,国際規格に一致した日本工業規格の作成 及び日本工業規格を基礎にした国際規格原案の提案を容易にするため,ISO 5272:1979 Toluene for industrial use-Specification を基礎として用いた。 また,日本工業規格と国際規格との対比を容易にするため,JIS K 2435を3部に分割した。 また,前回の改正から今回にかけて,ISO 5272:1979の品質項目に規定されてい る試験方法に引用されている規格の多くは廃止されているが,この規格で品質項目に規定している項目の 試験方法は品質を確保するためすべて残すこととした。 この規格の一部が,技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の 実用新案登録出願に抵触する可能性があることに注意を喚起する。 経済産業大臣及び日本工業標準調査会 は,このような技術的内容をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の実用新 案登録出願にかかわる確認について,責任をもたない。 JIS K 2435-2には,次に示す附属書がある。 附属書(参考)JISと対応する国際規格との対比表 JIS K 2435の規格群には,次に示す部編成がある。 なお,この規格で側線又は点線の下線を施してある箇所は,原国際規格を変更している事項である。 変 更の一覧表をその説明を付けて,附属書(参考)に示す。 警告 トルエンは,引火性の強い危険物であり,火災・爆発などの危険があるので,特に火気,静電気 などに注意するとともに,取り扱いには万全の注意が必要である。 さらに,健康有害性の強い物 質であるため,取扱い上,蒸気の吸入,皮膚接触などを避けるように十分な注意が必要である。 また,大気,水質の汚染を防止するため,試料採取時の洗浄廃液,試験終了後の試料の処分など についてもできる限り回収する必要がある。 この規格は,その使用に関連して起こりうるすべて の安全上の問題を取り扱おうとするものではない。 この規格の利用者は,各自の責任において安 全及び健康に対する適切な措置を取らなければならない。 適用範囲 この規格は,工業用(溶剤用を含む。 )トルエンについて規定する。 備考 この規格の対応国際規格を,次に示す。 ISO 5272:1979,Toluene for industrial use-Specification(MOD) 2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す る。 これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。 )を適用する。 定義 この規格で用いる主な用語の定義は,JIS K 2410による。 2 K 2435-2:2006 4. 品質 トルエンは,品質によって2種類に区分し,その品質は,5. によって試験したとき,表1によ る。 表 1 品質 項目 トルエン1号 トルエン2号 外観 1 透明で,かつ,不溶解水分,沈殿物及び浮遊物を含まないこと。 色 ハーゼン 白金・コバルト 標準比色液20番より暗くないこと。 864〜0. 868 0. 859〜0. 869〜0. 873 0. 864〜0. 硫酸着色試験 脱水試料につき 標準比色液2番より暗くないこと。 標準比色液3番より暗くないこと。 注 1 目視による。 2 密度又は比重のいずれかを適用する。 試験方法 5. 1 一般事項 試験の一般事項は,JIS K 2435-1の5. 1による。 2 試料の採取及び調製 試料の採取及び調製は,JIS K 2435-1の5. 2による。 3 外観 外観試験は,JIS K 2435-1の5. 3による。 4 色 色の測定は,JIS K 2435-1の5. 4による。 5 密度又は比重 密度又は比重の測定は,次に規定する計算のほかは,JIS K 2435-1の5. 5又はJIS K 2435-1の附属書による。 器差の補正は,浮ひょうの示度から器差を減じて行う。 ただ し,小数点以下3けたまでの精度で測定値を求めるときは,これを省略してもよい。 6 全硫黄分 全硫黄分の測定は,JIS K 2435-1の5. 6による。 7 銅板腐食試験 銅板腐食試験は,JIS K 2435-1の5. 7による。 8 中性度試験 中性度試験は,JIS K 2435-1の5. 8による。 9 ガスクロマトグラフィーによる成分試験 ガスクロマトグラフィーを用いて,トルエン中に0. 01 % (質量分率)以上含まれる非芳香族炭化水素,ベンゼン及びC8芳香族炭化水素の成分試験を行う。 1 キャピラリーカラム法 5. 1 要旨 キャピラリーカラムを用いるガスクロマトグラフィーによって試料を分離し,クロマトグ ラムのピーク面積から補正面積百分率法によって各成分の量を求める。 非芳香族炭化水素は,デカンとして測定する。 2 装置及び器具 装置及び器具は,JIS K 2435-1の5. 2による。 3 試薬及びキャリヤーガス 試薬及びキャリヤーガスは,次による。 a 試薬 試薬は,次のとおりとする。 1 ベンゼン JIS K 8858に規定するもの。 2 トルエン JIS K 8680に規定するもの。 3 エチルベンゼン 純度99 %(質量分率)以上のもの。 4 p-キシレン 純度99 %(質量分率)以上のもの。 5 m-キシレン 純度99 %(質量分率)以上のもの。 6 o-キシレン 純度99 %(質量分率)以上のもの。 7 1-メチルエチル ベンゼン クメン 純度99 %(質量分率)以上のもの。 8 デカン 純度99 %(質量分率)以上のもの。 b キャリヤーガス JIS K 2435-1の5. 3 b による。 4 装置の準備 装置の準備は,次による。 a 分離カラムの前処理 JIS K 2435-1の5. 4 a による。 b 装置の調整 全装置を作動状態に調整し,それぞれ0. 01 %(質量分率)のデカン及び(1-メチルエチ ル)ベンゼンを含む試料0. 5 検量 検量は,次による。 a 検量用標準試料の調製 5. 3 a の試薬を化学はかりを用いてはかりとり,被検成分に近い段階的な 3種類の濃度の検量用標準試料を調製する。 非芳香族炭化水素成分は,デカンを混合する。 b 相対感度の求め方 JIS K 2435-1の5. 5 b による。 c 保持時間の測定 JIS K 2435-1の5. 5 c による。 6 操作 全測定操作は,検量時と厳密に同一条件の下で行う。 操作条件は,使用機種及びカラムの長さによって異なるので,各機種について最適条件を求める。 キャ ピラリーカラム法による操作条件及び相対保持時間の例を表2に,クロマトグラムの例を図1に示す。 86 ベンゼン 0. 79 トルエン 1. 00 エチルベンゼン 1. 26 p-キシレン 1. 30 m-キシレン 1. 33 o-キシレン 1. 56 図 1 キャピラリーカラム法によるクロマトグラムの例 5 K 2435-2:2006 5. 7 計算 JIS K 2435-1の5. 7による。 8 精度 試験結果が正しいか否かは,次の基準によって判定する。 a 室内併行精度 同一試験室において,同一人が同一試験器で引き続き短時間内に同一試料を2回試験 したとき,試験結果の差が表3に示す許容差を超えない場合は,その試験結果はいずれも正しいもの と認める。 b 室間再現精度 異なる試験室において,別人が別の試験器で同一試料をそれぞれ1回ずつ試験したと き,2個の試験結果の差が表3に示す許容差を超えない場合は,その試験結果はいずれも正しいもの と認める。 表 3 精度の許容差 対象 成分 濃度範囲 [% 質量分率 ] 許容差 相対% 室内併行精度 室間再現精度 トルエン 非芳香族炭化水素 0. 01〜2. 5 20 40 ベンゼン 0. 01〜0. 25 15 30 C8芳香族炭化水素 0. 01〜0. 15 25 50 備考 許容差の相対%は,平均値に対する差の割合,%。 2 充てんカラム法 5. 1 要旨 充てんカラムを用いたガスクロマトグラフによって成分を分離し,クロマトグラムのピー ク面積から補正面積百分率によって各成分の含量を求める。 非芳香族炭化水素は,デカンとして測定する。 また,この方法では,二硫化炭素は,非芳香族炭化水素として測定される。 2 装置及び器具 JIS K 2435-1の5. 2による。 3 担体,試薬及びキャリヤーガス 担体及びキャリヤーガスは,JIS K 2435-1の5. 3による。 試薬は, この規格の5. 3 a による。 4 装置の準備 装置の準備は,次による。 a 分離カラムの前処理 使用温度で数時間キャリヤーガスを通じ,十分に揮発性物質を除去する。 この 場合,溶出ガスは,検出器を汚染するおそれがあるので,検出器を通さない。 b 装置の調整 全装置を作動状態として調整し,それぞれ0. 01 %(質量分率)のデカン及びイソプロピ ルベンゼンを含む試料0. 5 検量 検量は,次による。 a 検量用標準試料の調製 5. 3 a の試薬を化学はかりを用いてはかりとり,被検成分に近い段階的な 3種類の濃度の検量用標準試料を調製する。 ただし,非芳香族炭化水素分としては,デカンを混合する。 b 相対感度の求め方 JIS K 2435-1の5. 5 b による。 c 保持時間の測定 JIS K 2435-1の5. 5 c による。 6 操作 全測定操作は,検量時と厳密に同一条件の下で行う。 操作条件は,使用機器及びカラムの長さによって異なるので,各機器について最適条件を求める。 充て んカラム法による操作条件及び相対保持時間の例を表4に,クロマトグラムの例を図2に示す。 26 ベンゼン 0. 65 トルエン 1. 00 エチルベンゼン 1. 47 p-キシレン及びm-キシレン 1. 55 o-キシレン 2. 00 図 2 充てんカラム法によるクロマトグラムの例 7 K 2435-2:2006 5. 7 計算 JIS K 2435-1の5. 7による。 8 精度 試験結果が正しいか否かは,次の基準によって判定する。 a 室内併行精度 同一試験室において,同一人が同一試験器で引き続き短時間内に同一試料を2回試験 したとき,試験結果の差が表5に示す許容差を超えない場合は,その試験結果はいずれも正しいもの と認める。 b 室間再現精度 異なる試験室において,別人が別の試験器で同一試料をそれぞれ1回ずつ試験したと き,2個の試験結果の差が表5に示す許容差を超えない場合は,その試験結果はいずれも正しいもの と認める。 表 5 精度の許容差 対象 成分 濃度範囲 [% 質量分率 ] 許容差 相対% 室内併行精度 室間再現精度 トルエン 非芳香族炭化水素 0. 01〜2. 5 20 40 ベンゼン 0. 01〜0. 25 10 20 C8芳香族炭化水素 0. 01〜0. 10 蒸留試験 次に規定する温度計のほかは,JIS K 2435-1の5. 10による。 1 温度計 表6に示す浸没線付ガラス製水銀棒状温度計。 5 8 K 2435-2:2006 5. 11 硫酸着色試験 硫酸着色試験は,JIS K 2435-1の5. 11による。 12 蒸発残分 蒸発残分の測定は,JIS K 2435-1の5. 12による。 13 臭素価試験 臭素価試験は,JIS K 2435-1の5. 13による。 14 臭素指数試験 臭素指数試験は,JIS K 2435-1の5. 14による。 表示 トルエンの容器には,次の事項を表示しなければならない。 ただし,大形容器(タンクローリ ー,貨車など)の場合には,送り状に表示してもよい。 適用 範囲 工業用及び溶剤用トルエン について規定。 実質的に同じである。 ISO規格は制定後 20年以上経過し実態に合わない部分が あるので,JISは,ISO規格を修正の上 採用した。 修正部分については,ISO規格の見直し 時に提案を検討する。 規定項目(定義)の追加及び試験方法の 見直しによる。 定義 JIS K 2410による。 実質的には同じである。 ISO規格見直し時,提案を検討する。 外観:透明で,かつ,不溶 解水分,沈殿物及び浮遊物 を含まない。 3 透明で,遊離の不純物 を含まない。 JISは,不溶解水分を外 観の項目で規定。 実質的な差異はない。 次回のJIS改正時 に,ISO規格に合わせることを検討す る。 不溶解水分:項目なし。 3 存在しないこと。 揮発油税法の規定が比重で記載されて いるため。 品質 (トルエ ン1号) (続き) 色,全硫黄分,中性度試験, 非芳香族炭化水素,ベンゼ ン,C8 芳香族炭化水素及 び蒸発残分。 3 JISと同じ。 実質的差異はない。 次回のJIS改正時 に,ISO規格に合わせることを検討す る。 ISO 規格の見直し時に提案を検討する。 実質的には同じである。 ISO規格見直し時,提案を検討する。 外観:透明で,かつ,不溶 解水分,沈殿物及び浮遊物 を含まない。 3 透明で,遊離の不純物 を含まない。 JISは,不溶解水分を外 観の項目で規定。 実質的な差異はない。 次回のJIS改正時 に,ISO規格に合わせることを検討す る。 不溶解水分:規定なし。 3 存在しないこと。 揮発油税法規定が比重で記載されてい るため。 色,中性度試験,蒸留試験, 蒸発残分。 3 JISと同じ。 3 全硫黄分の数値を規 定。 次回のJIS改正時 に,ISO規格に合わせることを検討す る。 銅板腐食試験 3 JISとほぼ同じ。 実質的な差異はない。 次回のJIS改正時 に,ISO規格に合わせることを検討す る。 品質 (トルエ ン2号) (続き) ベンゼン:規定なし。 3 ベンゼンの質量%を規 定。 次回のJIS改正時 に,ISO規格に合わせることを検討す る。 硫酸着色試験 3 JISとほぼ同じ。 実質的差異はない。 次回のJIS改正時 に,ISO規格に合わせることを検討す る。 ISO 規格の見直し時に提案を検討する。 試験 方法 5. 2 試料の採取及び調製 4 代表試料の量の採取量 を規定。 JISは,試料の採取 及び調製方法を追加し た。 ISO規格の見直し時に提案を検討する。 4 色 2 JISとほぼ同じ。 技術的差異はない。 ISO規格の見直し時に提案を検討する。 ISO規格が引用している密度の試験方 法規格は廃止されている。 将来規定す ると記載されている。 7 銅板腐食試験 2 ISO 2160を引用。 ISO規格の試験方法を,トルエンに適し た方法に変更し,規定した。 ISO規格の 見直し時に提案を検討する。 試験 方法(続 き) 5. 10 蒸留試験 2 JISとほぼ同じ。 蒸留試験を精度よく行うため。 ISO規格 の見直し時に提案を検討する。 13 臭素価試験方法 5. 表示 表示内容を規定。 注意 事項 トルエンを取り扱う場合の 注意事項を規定。 JISと国際規格との対応の程度の全体評価:MOD 備考1. 項目ごとの評価欄の記号の意味は,次のとおりである。 JISと国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次のとおりである。 1 2 K 2 4 3 5 -2 : 2 0 0 6.

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トルエン 密度

スポンサーリンク• 密度とは、物質の単位体積あたりの質量のことです。 通常の物質は、気体が液体に状態変化するときのように、一定質量下で体積が減少すると、密度は大きくなります。 体積は、気体、液体、固体の順に小さくなりますので、それに伴って、密度は、気体、液体、固体の順に大きくなります。 密度が大きいのか小さいのかは、日常生活でも無意識に感じています。 例えば、鉄は重いイメージがあり、プラスチックは軽いイメージがあるのではないでしょうか。 これは、密度の差を直感的に認識しているためです。 氷は水よりも軽い 水(H 2O)は、固体(氷)の時の方が液体(水)の時より体積が大きくなる(密度が小さくなる)という特殊な性質を持っています。 飲み物に入れた氷が浮いているのも、氷山が海に浮かぶのも 氷が水より軽いためです。 また、冬に湖に氷が張っても湖全体が凍ってしまうことはありません。 これは、氷の方が、水よりも密度が軽く湖の表面から凍り始めるために生じる現象です。 逆に、水の密度が氷より小さかったら湖の底から凍り始め、魚も生きていることはできません。 湖に住んでいる魚が冬にも生きていられるのは、水の密度の特殊性によるものです。 リチウムは最も軽い金属元素 は、固体の単体の中で最も軽い(最も密度が小さい)ことが知られており、その密度は0. また、最も軽い金属元素でもあります。 スポンサーリンク 比重とは、ある物質の質量と基準物質の質量との比のことです。 基準物質には通常、 水や 空気が用いられます。 比であるため、単位はありません。 固体や液体の比重を 液比重(えきひじゅう)といいます。 単に、 比重といった時は、 液比重のことを指します。 ある固体または液体の物質が、 水の質量の何倍であるかを示しています。 比重が1より大きいものは水に沈み、比重が1より小さいものは水に浮きます。 液比重が1より大きいか否か( 水より重いか否か)は、危険物の 保存方法や方法に深くかかわってきます。 実際の例を見てみましょう。 二硫化炭素の水中保存 は、水より重く水に溶けないという性質を利用して、水中に保存することで、可燃性蒸気の発生を防止します。 ガソリンなどの多くのは、水より軽いため、のとき注水すると、燃えた危険物が水の上に広がり、燃焼面積が広がる危険性があります。 よって、によるではなく、やを用いたを行います。 気体の比重を 蒸気比重(じょうきひじゅう)といいます。 すなわち、ある気体の物質が、 空気の質量の何倍であるかを示します。 蒸気比重が1より大きいか否か( 空気より重いか否か)は、危険物蒸気の 引火の危険性に関わってきます。 実際の例を見てみましょう。 第4類危険物の蒸気 ガソリンをはじめとしたの蒸気比重は1より大きく、空気より重いため、低所に溜まる性質があります。 その中でも第2石油類に含まれるの蒸気比重が、第4類危険物中で 最も大きい(4. 7)ことが知られています。 その蒸気は可燃性で 引火の危険があるため、換気を十分に行って予防をする必要があります。

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水素を常温で「液化」、大量水素社会へつながるか

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再生可能エネルギーを電力以外の形に変えて貯蔵し、必要に応じて輸送する。 これを低コストで大規模化できれば、化石燃料を中心としたエネルギーシステムを変えていくきっかけとなるはずだ。 電力以外の形として期待が掛かるのが水素だ。 電力を水素に変える、水素から電力を取り出す、このような技術の開発は進んでいる。 効率も高い。 課題があるのが水素の貯蔵と輸送だ。 少量であれば問題はないが、大量貯蔵、大量輸送となると難しくなってくる。 水素は常温ではガスであり、ガスのままでは体積が大き過ぎる。 体積当たりのエネルギーはメタン(CH 4)を主成分とする天然ガスの3分の1だ。 液化すればどうだろうか。 石油を分解して取り出したブタン(C 4H 10)やプロパン(C 3H 8)は常温であっても圧力をかければ液化する。 いわゆるLPG(Liquefied Petroleum Gas、液化石油ガス)だ。 ブタンはカセットガスボンベとして販売されており、なじみ深い。 しかし、水素は違う。 これでは大量貯蔵、大量輸送は無理だ。 トルエンを使って水素を「液化」する そこで考え出されたのが、水素を別の物質に加えて、必要に応じて取り出す手法だ。 水素吸蔵合金やハイドライドへの貯蔵がある。 ハイドライド法には無機物、つまりカルシウムやマグネシウムなどの金属に加える方法の他、有機物に加える方法もある。 有機物を使った有機ハイドライド法は、重量当たりの水素密度で見ると水素吸蔵合金よりも良いが、無機ハイドライドよりも低い位置にある。 体積当たりの水素密度では他の手法よりもいくぶん劣る。 しかし、大量貯蔵、大量輸送を前提にすると、密度に劣ることよりも液体として貯蔵、輸送できることが重要だ。 信頼性・安全性も高くできることから有望視されてきた。 有機ハイドライドの課題は反応が遅いことだ。 有機物に水素を加える反応はよいものの、有機物から水素を取り出す反応が遅い。 ここに革新を加えたのが千代田化工建設だ。 2004年に白金ナノ粒子を使った脱水素触媒を開発した。 これは世界初の実績だという。 次は大規模化だ。 2013年には同社の子安オフィス・リサーチパーク(横浜市神奈川区)に有機ケミカルハイドライド法による「大規模水素貯蔵・輸送システム」実証実験用のプラントを建設(図1)、2013年5月末には、実証実験に成功したと発表した。 水素の大量輸送や長期貯蔵が商業ベースで可能だと主張する。

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