64 八幡(今日も奉仕部は暇である) 八幡(依頼が来るときは面倒な大事が多いが、依頼自体はそうたくさん来るものではないからな) 八幡「ふう……」 雪乃「あら、どうしたのヒキガ……比企谷君」 八幡「いま両生類の名前言おうとしただろ」 雪乃「あら、訳の分からないことを言わないでくれるかしら」 八幡「いや、いつも言われてるからな……」 雪乃「そんな理由で言いがかりをつけるのかしら。 62 結衣「ゆきのん、いつも注意してるけどあんまり言い過ぎちゃダメだよ」 雪乃「あら、由比ヶ浜さんは優しいのね。 でも今回はそこの目の濁った陰険男がとんでもない言いがかりをしてきたからやり返しただけよ」 結衣「ああもう、ゆきのん全然わかってない」 八幡(こういう時、由比ヶ浜が味方してくれるから内心ではすごく助かっている) 八幡(多少の悪口程度で傷ついたりするほど繊細じゃないが、やはり少しは嫌な気分にはなるものだ) 雪乃「そうね、悪かったわ。 今から比企谷八幡という存在を完全に忘れてしまえば言い過ぎることはおろか、話しかけることもしなくなるわ。 そうね、そうしましょう」 八幡(多少の悪口なら、ではあるが) 八幡「ふっ、そんなの今までと変わらないんじゃないか。 俺がいてもいなくても同じような扱いなのは」 八幡(……自分で言ってて悲しいな。 88 雪乃「あら、せっかくあなたを傷つけないように無視してあげようとしているのに話しかけないでくれるかしら。 38 雪乃「あら、もう帰るのかしら」 八幡「……」 雪乃「無視はよくないわ。 最低限度の言語を認識する能力があるなら反応ぐらいするものだわ。 それとも言葉がわからないのかしら」 八幡「……しゃべんなって言ったのはお前だろ」 雪乃「コミュニケーションの障害になっているんだからもうそんなこと忘れなさい」 八幡(どうしろっていうんだよ) 雪乃「私に一々何か指摘されないと駄目なのかしら。 そんなことでは将来が不安ね」 八幡「さっきから全部お前の裁量次第なんだがな。 どうしようもないんだけど」 雪乃「私のせいだと」 八幡(めんどくせえ。 今日は帰ろう。 10 八幡「うるせえ、今回に関してはお前が悪いからな。 俺の歩んできたひねくれた道のせいでは絶対ない」 雪乃「あなたがひねくれた道を歩んできたという自覚があるなら反省なさい。 そしてあなた程ひねくれた人間が私より正しいとは思えないわ、今回に関してもよ」 結衣「ゆきのん!あたしでもそろそろ怒るよ!」 雪乃「ごめんなさい由比ヶ浜さん。 でもどうしてかしら、今日は口が止まらないの。 03 * 八幡(昨日あれだけ言ったからな。 まあ今日は部室には顔を出せないな) 結衣「あ、あの、ヒッキー……」 八幡「……由比ヶ浜か。 おはよう」 結衣「あのね、ヒッキー。 昨日のことなんだけどね、確かにゆきのんが完全に悪かったんだけどね、ゆきのんもちょっとした理由で機嫌が悪かったというか」 八幡「……陽乃さんのことか」 結衣「う、うん。 少し揉めたみたいで……」 八幡(当たりかよ……。 当たっちゃう辺り付き合い長いみたいで嫌だな) 結衣「だから、ゆきのんを責めないでとは言わないけ、その……」 八幡(由比ヶ浜の言いたいことはわかるが、だからといってここで俺が行ってやるのも違うだろ) 八幡(最低でも向こうから来るべきだ) 八幡「悪いけどしばらくは部活には行けない」 結衣「ヒッキー……」 八幡「大変そうな依頼とかあったらよんでくれ。 65 * 雪乃(……昨日は完全に私が悪かったわ。 機嫌が悪いから比企谷君に八つ当たりした、なんて言い訳にならないわ) 雪乃(彼が部活に顔を出したら謝りましょう) 結衣「や、やっはろーゆきのん」ガララ 雪乃「こんにちは由比ヶ浜さん」 結衣「あ、あのねゆきのん……」 雪乃「由比ヶ浜さん、比企谷君と同じクラスよね。 彼のこと見てないかしら」 結衣「あ、うん。 53 雪乃「私から、謝りに?」 結衣「うん、今回に関してはゆきのんが悪いんだから、ゆきのんが謝るべきなんじゃないかなーって」 雪乃「わ、私が比企谷君に頭を下げる、ですって……屈辱だわ」 結衣「ゆきのん、それじゃ反省してないよ」 雪乃「でも……」 結衣「でも、じゃないよー。 38 * 雪乃「今日、比企谷君にあったら謝ってみせるわ」 結衣「ゆきんのん、告白する前の一大決心みたいだよ」 雪乃「こっ……!?」 結衣「ゆきのん、例えだから!」 結衣「あ、ヒッキーだ」 雪乃「あ、あら本当ね。 廊下の向こうからいつも通りの腐って目で歩いて来るわ」 雪乃「よ、よし行くわ……」 八幡(あ、戸塚だ)クルッ 雪乃(さ、避けられた……?) 結衣(いや、今のはこっちに気づいてない顔だった……) 結衣「あ、あのねゆきのん。 65 * 雪乃「」ボーゼン 結衣「ゆきのん!さっきのは違うから気を確かにして!」ユサユサ 雪乃(避けられるほど、嫌われてしまったなんて……。 確かにあの日は言い過ぎてしまったわ……) 雪乃(あの扉を開けて比企谷君が来てくれればどれだけ謝りやすいことかしら……) 雪乃(……いえ、それは甘えね。 わたしが悪いの。 わたしから行かなければならないわ) ガララッ 雪乃「!!」バッ 静「元気に活動してるかー」 雪乃「……平塚先生、ノックをしてください。 そして帰ってください」 静「今日はいつも異常に辛辣だな。 何かあったな。 08 * 結衣「かくかくしかじか」 静「ふむふむ」 静「なるほど、雪ノ下。 今回はお前が悪いな」 雪乃「それはもうわかっています。 ですが謝ろうにも比企谷君がわたしを避けていて……」 静「それが勘違いだとしたらどうする」 雪乃「勘違い、ですか」 静「そうだ。 確かにその時は本気で怒っていたかもしれんが、あいつは良くも悪くも立ち直りは早いやつだ。 露骨に無視をするようなことはしないだろう」 結衣「たしかに」 結衣「そうだ、明日屋上で合うように約束すればいいよ」 雪乃「そうね」 結衣「メール送っておいたよ」ピロリン 雪乃「ありがとう由比ヶ浜さん」 結衣「いえいえ」 雪乃「……平塚先生。 92 * 結衣「ばいばいゆきのん」 雪乃「ええ、さようなら由比ヶ浜さん」 結衣(あ、ヒッキーへのメールに『ゆきのんが』っていうこと書き忘れてた) 結衣(……) 結衣(まあヒッキーが来ることには変らないか) 八幡(ん、由比ヶ浜からメールか。 ……明日の昼休み屋上で、か。 99 * 結衣「ついにゆきのんも部活に来なくなっちゃった……」 結衣「ゆきのん、授業終わったらすぐ帰っちゃうし、メールにも出ないし」 結衣「……」 結衣「ああもうじれったい!」 結衣「なんでわたしがここまで頑張ってるんだろ!」ダッ * 八幡(結局あれから二週間) 八幡(雪ノ下からのコンタクトはない) 八幡「本格的に謝る気はないみたいだな……」 小町「どーしたのおにーちゃん」 八幡「……なんでもないぞ妹よ」 小町「うっそだー。 何かあるって顔してるよ、例えば雪ノ下さんのことで」 八幡「えらく具体的だな。 07 * 八幡(今日も何事も無く平和に終わった) 八幡(あとは寝るだけだ) 八幡(……) 八幡(嫌われてる、とは思っていなかった。 確かに言葉がきつい時はあるが初めほどじゃないし、最近は良くしてくれている、ような気がしてた……) 八幡(……まあ、勘違いだったか) 八幡(雪ノ下は俺が嫌い、雪ノ下は俺が嫌い、雪ノ下は俺が嫌い、雪ノ下は……)グー * 結衣『ヒッキーは風邪で休んでただけだから!』 雪乃(ってわざわざわたしのマンションを訪ねてまで由比ヶ浜さんが伝えてくれたわ) 雪乃(本当だとしたら、今日こそ謝りましょう。 93 八幡「雪ノ下雪乃、お前は俺が嫌いだ」 雪乃「ち、違うわ比企谷君……!」 八幡「違わない。 本当に嫌いじゃないなら、二週間も音沙汰ないってことはないだろ。 今日はそのことに関して一つ話があってきた」 雪乃「……な、何かしら」 八幡「俺の部活の活動についてだ。 そもそも俺がこの部活にいるのは平塚先生の陰謀によって半強制的なものだ」 八幡「でももし部員の中に、俺がいることが苦痛になるというメンバーがいるなら俺が身を引くべきだ。 こういうケースなら説得すれば先生も取り合ってくれうるだろう」 雪乃「だから違うの比企谷君!」 八幡「……無理しなくていいぞ雪ノ下」 雪乃「無理なんかしてないわ……わたしはただ……」 八幡「じゃあなんだ、この二週間お前は何をしてた。 80 八幡「由比ヶ浜」 結衣「事の発端はわたしの制止を聞かなかったゆきのんが悪いけど、今となってはゆきのんの話を聞かないヒッキーが悪いよ!」 結衣「今のわたしはヒッキーじゃなくてゆきのんの味方だから!」ビシッ 雪乃「由比ヶ浜さん……」グスッ 八幡「なんか俺が悪いみたいになってるけど、違うからな。 事の発端は……」 結衣「そう、元はゆきのんが悪いよ」 結衣「でも、いまヒッキーが少し譲歩して、ゆきのんの話を聞いてあげれば解決するんだよ」 八幡「被害者が譲歩しないといけないのか。 72 雪乃「……あ、あの、比企谷君……」 八幡「……なんだよ」 雪乃「本当にごめんなさい……。 あの時は……いえ、以前からあなたの気持ちを考えていない言動が目立っていたわ。 いままでのことを全部許してとは言わないわ」 雪乃「でも、その、せめて顔を見て話せる仲には戻りたいの。 あなたと話せなかったこの二週間、本当に寂しかったわ……」グスッ 八幡「お、おう……なんか恥ずかしいぞ」 雪乃「また、一緒に部活動、してくれるかしら」ギュッ 八幡「わかったから離してくれっ!恥ずかしいし!勘違いするから!」バッ 八幡(こういうイベントで勘違いしちゃう男がこの世に五万といるから!) 八幡「あー、そのなんだ……。 俺もさっきは怒鳴って悪かった。 02 終わりです。 名前間違えとかいろいろ不快にさせてしまう点が多かったようです。 反省しています。 今回初投稿でしたが、また何か投稿することもあるかもしれません。 そのときはよろしくお願いします。
次の比企谷八幡ってウザくないですか 俺ガイル、はまち、やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。 の 比企谷八幡ってウザくないですか。 このラノ一位も取って各方面からえらい人気があるみたいですけど、 正直臆病で考えすぎなだけの主人公に最強スキルを付与してかっこよく見せてるだけかなと思いました。 陽乃にも臆病だとは指摘されてましたけど。 てかこれを好きだとか傑作とか言ってる人たちは大丈夫なんですかね? 八幡と同じように、他人に対して過去にこういうトラウマがあったからあいつはこういう奴とか、勝手に決め付けて分かったようになっているんじゃないですかね? 正直そんな人間たちは理性の化け物でも自意識の化け物でもなく、ただのトラウマから人間不信になって他人を蔑んだり見下したりする理由を探してるだけでしょ。 自分は距離を測ったり測られたり探られたりするのが嫌なのに、他人には最初から全力で自分を好きになってほしいって確かに人未満の生き物ですね。 この作品は要するにそんな臆病な主人公を、強かったり優しいところもあるというように感情移入しやすくして、 つまり他人に対して臆病でわがままな男を「本当はかっこいい奴」として書くことで読者のぼっち的心情を美化してかばっているだけの話ですね。 これが最も人気のあるラノベって、正直未来が心配になります。 実際八幡の哲学に引きずられすぎて、他人を自分の経験のみに頼って勝手にタイプわけしてレッテル貼りしている人もいるようですし。 八幡はそういう状態から変わりかけてるとか言う意見もあるようですが、これから八幡が変わるんなら、今までの臆病な八幡の態度は結局糞だったってことですから今までのこの作品の意味が分かりません。 やっぱぼっちより人と人の輪を信じようってことなら、いままで友達や仲間的なものを過剰に他人を見下して、蔑む必要もなかったんですよね。 あと、この作品に出てくる悪役に本気でムカついている人も多いみたいですけど、折本だの相模だののキョロ充系クズキャラは八幡の(読者の)他人見下し哲学を補強してくれる存在ですから、たくさんいてくれたほうがこの作品的にはありがたいんですよ。 彼女たちがいかにもキョロ充クズっぽいことをしてくれるだけで、相対的にぼっちのヨイショになるからです。 ですが、相模や折本に近い人間を知っているからといって、ぼっちであることの言い訳にはならない、それだけの話だと思うんですがね。 私の意見はそんな感じですが皆さんは8巻までのこの八幡という男についてどう思いますか。 率直なご意見お聞かせください。 八幡はきっと間違っているだろう。 こういう考え方を自分はあまりした事はないが、共感できる部分は確かにあった。 うざさは感じない。 自分も同じ様に葛藤し堂々巡りの思考をしていた時だってあるから。 八幡の弱さもなんとなくは分かるから。 八幡の言うスクールカーストでは中の上の位置で、結構気を遣う立ち位置にいたから、八幡よりもむしろ、葉山あたりが自分にとっては共感出来た。 だからこそ八幡の考えが自分にとっては衝撃だった。 あの時あいつ本当はどんな気持ちだったのだろうか、あの時はどうすれば良かったのか、そんな事を考えさせられたりもした。 八幡の考え方では世間から爪弾きにされてしまうし、多くの反感を買う事は間違いなく、一般的に彼は間違っている事は明白だ。 それでも、彼の考えを否定はできんなと思った。
次の比企谷八幡ってウザくないですか 俺ガイル、はまち、やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。 の 比企谷八幡ってウザくないですか。 このラノ一位も取って各方面からえらい人気があるみたいですけど、 正直臆病で考えすぎなだけの主人公に最強スキルを付与してかっこよく見せてるだけかなと思いました。 陽乃にも臆病だとは指摘されてましたけど。 てかこれを好きだとか傑作とか言ってる人たちは大丈夫なんですかね? 八幡と同じように、他人に対して過去にこういうトラウマがあったからあいつはこういう奴とか、勝手に決め付けて分かったようになっているんじゃないですかね? 正直そんな人間たちは理性の化け物でも自意識の化け物でもなく、ただのトラウマから人間不信になって他人を蔑んだり見下したりする理由を探してるだけでしょ。 自分は距離を測ったり測られたり探られたりするのが嫌なのに、他人には最初から全力で自分を好きになってほしいって確かに人未満の生き物ですね。 この作品は要するにそんな臆病な主人公を、強かったり優しいところもあるというように感情移入しやすくして、 つまり他人に対して臆病でわがままな男を「本当はかっこいい奴」として書くことで読者のぼっち的心情を美化してかばっているだけの話ですね。 これが最も人気のあるラノベって、正直未来が心配になります。 実際八幡の哲学に引きずられすぎて、他人を自分の経験のみに頼って勝手にタイプわけしてレッテル貼りしている人もいるようですし。 八幡はそういう状態から変わりかけてるとか言う意見もあるようですが、これから八幡が変わるんなら、今までの臆病な八幡の態度は結局糞だったってことですから今までのこの作品の意味が分かりません。 やっぱぼっちより人と人の輪を信じようってことなら、いままで友達や仲間的なものを過剰に他人を見下して、蔑む必要もなかったんですよね。 あと、この作品に出てくる悪役に本気でムカついている人も多いみたいですけど、折本だの相模だののキョロ充系クズキャラは八幡の(読者の)他人見下し哲学を補強してくれる存在ですから、たくさんいてくれたほうがこの作品的にはありがたいんですよ。 彼女たちがいかにもキョロ充クズっぽいことをしてくれるだけで、相対的にぼっちのヨイショになるからです。 ですが、相模や折本に近い人間を知っているからといって、ぼっちであることの言い訳にはならない、それだけの話だと思うんですがね。 私の意見はそんな感じですが皆さんは8巻までのこの八幡という男についてどう思いますか。 率直なご意見お聞かせください。 八幡はきっと間違っているだろう。 こういう考え方を自分はあまりした事はないが、共感できる部分は確かにあった。 うざさは感じない。 自分も同じ様に葛藤し堂々巡りの思考をしていた時だってあるから。 八幡の弱さもなんとなくは分かるから。 八幡の言うスクールカーストでは中の上の位置で、結構気を遣う立ち位置にいたから、八幡よりもむしろ、葉山あたりが自分にとっては共感出来た。 だからこそ八幡の考えが自分にとっては衝撃だった。 あの時あいつ本当はどんな気持ちだったのだろうか、あの時はどうすれば良かったのか、そんな事を考えさせられたりもした。 八幡の考え方では世間から爪弾きにされてしまうし、多くの反感を買う事は間違いなく、一般的に彼は間違っている事は明白だ。 それでも、彼の考えを否定はできんなと思った。
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